バラエティ番組『SMAP×SMAP』のなかで“戦後70年…平和を願って”をテーマにSMAPの5人が楽曲『Triangle』（トライアングル）をパフォーマンスする企画があった。同曲は2005年にリリースされて以降さまざまな場面で披露されており、今も人気の高い作品だ。久々にテレビで聴いて「本当に名曲だと思う」と懐かしむ人も多く、「このタイミングでトライアングル！　すごいなSMAP～」とその歌詞に耳を傾けていた。

8月10日に放送された『SMAP×SMAP』（フジテレビ系）で香取慎吾をゲストに迎えた“シャッフルBISTRO”のコーナーが終わると、場面が変わり「1945年8月15日」の文字が映し出された。終戦記念日が近づくこの日「終戦から70年…平和を願って…」という文字の背景には、空襲で焼け野原となったなかに建つ国会議事堂の写真が映った。

白いスーツ姿のSMAPが『Triangle』を歌う背景に1945年の「銀座4丁目」と2015年時の写真が比較され、続けて1956年の「東京駅」と現在、1958年の「建設中の東京タワー」と現在などが次々と映し出される。ほかにも「1949年、湯川秀樹ノーベル物理学賞受賞」「1951年、サンフランシスコ平和条約調印」「1964年、東海道新幹線開業」と歴史的な出来事を写真で振り返っていた。

『Triangle』の淡々と呼びかけるようなメロディーと切実な歌詞がそうした映像と実に調和しており、感動した視聴者も多かったようだ。ツイッターには「トライアングルのような曲をああも深く、聴く人の心に響かせるのは、さすがSMAPですね。そしてその映像、演出にも感謝を伝えたいです」といったつぶやきも見られる。

2005年には『第56回NHK紅白歌合戦』の大トリでSMAPが歌い、2006年に開催されたトリノオリンピックやWBCなどスポーツのテレビ中継でテーマソングとして使われるなど記憶に残る『Triangle』。「小学生の時Mステで初めて聴いて、泣いたこと鮮明に覚えてる」という人や、当時は小学生だったが、大人になって改めて聴くと「いろいろ感じるようになる」という人など、それぞれだ。

「トライアングルは、これからも歌い継がれていくと共に、平和を願うばかりです。本当にありがとうございます」と放送に感謝する人もいた。ラストは2015年の東京の街の“都市模型”が映り、東京スカイツリーの上空にジェット機が「TOKYO 2020」とスカイライティングで描く場面で終わる。

戦後70年となる今年、安保法案も絡んで芸能界も含めた各界の著名人が声をあげているが、歌と映像による作品で視聴者に考えさせようとするSMAPや番組制作者の姿勢には感心させられた。
（TechinsightJapan編集部　真紀和泉）