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writer : maki

【エンタがビタミン♪】佐藤浩市、映画『愛を積むひと』の監督から十勝岳ロケを告げられるも「俺は嫌だ」

北海道・美瑛町を舞台にした映画『愛を積むひと』が完成。全国公開に先立ち、5月31日にロケ地・美瑛町で試写会が行われた。そのなかで、朝原雄三監督が撮影中のエピソードとして、ロケで十勝岳に登る際に主演の佐藤浩市が「俺は嫌だ」と断ったことを明かして会場を沸かせた。

映画『愛を積むひと』のロケ地・美瑛町で、記念セレモニー、町民限定試写会と舞台挨拶が行われ、夫婦役の佐藤浩市、樋口可南子に朝原雄三監督が再訪した。

本作は第二の人生を大自然に包まれた美しい土地で過ごそうと、北海道に移り住むことにした夫婦、篤史(佐藤浩市)と良子(樋口可南子)の姿を中心に描いたものだ。2人はかつて外国人が住んでいた家で暮らし始めるが、良子は篤史に家を囲む石塀作りを頼んだ後に、以前から患っていた心臓の病を悪化させてこの世を去ってしまう。

この日の記念セレモニーでは、佐藤と樋口が用意された“ハート型に作られた石”をはめ込み、石塀を完成させた。このハート型の石は、撮影中にも石塀作りに協力をした平間造園が用意したもの。ハートの石がぴったりとはめ込まれたこの石塀とセットは、映画公開初日と同じ6月20日から一般公開される。

美瑛町町民センターで実施された特別試写会の舞台挨拶では、3人が登壇。樋口可南子は「この映画のために家を一軒建てていただき、本当に贅沢な撮影ができたことを感謝しています」と町民へ改めて礼を述べると、佐藤浩市と共に「家から見える雄大な風景」が最も印象に残っていると口をそろえた。「特に1階のリビングの縁側から見える丘と十勝岳の風景は本当に最高。そこで浩市さんとぼんやりと風景を見ながら贅沢な時間を過ごしました」と語る彼女の言葉から幸せそうな姿が思い浮かぶようだ。

一方、朝原監督はその十勝岳をロケハンで登頂し、本当にキツかった思い出を披露。「撮影で佐藤さんにも本当に登らせようとしたけれど、“俺は嫌だ”とはっきり断られた」と笑いながら暴露して会場を沸かせていた。

アスパラを贈呈された朝原雄三監督、佐藤浩市、樋口可南子

町民から美瑛の特産品であるアスパラガスが贈呈されると、樋口はアスパラ好きのようで「昨日も一昨日もいただきました!」と大喜び。彼女が「映画館のない美瑛町で、今日この地で映画を観ていただけたことはとても嬉しい。映画がこの場所からどんどん全国へ広がるようにご協力ください」と締めくくると、3人は町民と会話や握手をしながら退場していった。

町民の方々からは同作品について「自分にも一人娘がいるので、篤史(佐藤の役)に通じるものを感じて何度も泣かされた」、「愛をたくさん感じた。これからも愛と時間を大事にして生きていきたい」、「美瑛に移住、農業をしてきた自分と重ねて見てました」と熱い感想が聞かれた。また、舞台挨拶でキャストを目の当たりにして「撮影中には一度も会えなかった2人に今日、ようやく会えた」、「朝早くから並んでよかった」、「樋口さんはテレビで見るよりもすごくきれい」とまだ興奮が冷めないようだった。

美瑛町と町民の協力を得て完成した映画『愛を積むひと』は、美瑛の人々の温かな気持ちと思いを受けて6月20日(土)全国ロードショーとなる。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)