海外発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】息子が泥棒に入った古い校舎で転落。両親は提訴するも予想外の展開に。(英)

イギリスで5年前、学校の売店での盗みを企むも転落して頭に深刻な怪我した息子について、不憫に思った両親がなんと教育委員会を相手に損害賠償を請求する訴えを起こそうとした。しかしそれは大失敗、思わぬ展開を見せ話題となっている。

基本的に学校の売店に泥棒に入ろうという考えを抱いた息子が悪い。だがここまでの大怪我をした以上、建て付けの悪い校舎を放置していた管理者の側にも責任がある…こう考えた犯人の両親がこのほど教育委員会を訴えた。その息子は現在21歳。手術を受けた際の縫合の跡が残る頭は大きく陥没し、学業や仕事もままならないという状況だ。

英スタッフォードシャー州ニューカッスル=アンダー=ライム在住のトーマス・バケットは10代であった2010年5月、仲間とともにストーク=オン=トレントにある「Clayton Hall Business and Language College」の売店での空き巣を企み、校舎の天窓から忍び込もうとした。ところがそれに失敗して4.5メートル下のコンクリートの床に転落。頭蓋骨骨折のため大手術を受け、今も後遺症に苦しんでいる。そんな息子を不憫に思い、父親のアンドリューさん(50)、母親のマンディさん(48)はこのほど教育委員会を相手に損害賠償を請求する訴えを起こした。

親子の主張は「誤って入ってしまったサッカーボールを拾いたくて校舎への侵入を試みた。ロクな塀もなく、建て付けが粗末だったために転落した」というものであった。イギリスには、“危険な建物の所有者は他人の侵入を防ぐ義務があり、その手段を怠ってはならない”と定めた「Occupiers’ Liability Act 1984」という条例があり、これが適用されると考えたのである。

だが裁判官はこれを却下。当時のトーマスが未成年ということもあり、裁判官は息子の愚かさを棚に上げようとした両親に対し、逆に約4600万円を損害賠償として学校側へ支払うよう言い渡した。第1回目として5月4日までに約2660万円を納めるよう命じられた両親の困惑は大きい。ちなみに事件当時、学校はいずれの少年や家族に対しても法的手段をとっていなかったという。

※ 画像はdailymail.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)