エンタがビタミン

writer : tora

【エンタがビタミン♪】福山雅治が力説。タモリの芸の魅力は、“合気道”的な笑いにある。

ミュージシャンの福山雅治が、ラジオ番組で“タモリの魅力”について力説した。テレビ番組での共演だけに留まらずプライベートにおいてもタモリと親交のある福山だが、そんな彼の口から新たなタモリの顔が明らかになったのだ。

3月29日に放送された『福山雅治のオールナイトニッポンサタデースペシャル・魂のラジオ』(ニッポン放送)にて、福山雅治タモリへの思いを語った。福山は3月26日の『笑っていいとも!』内のコーナー“テレフォンショッキング”にゲスト出演したが、リリー・フランキーの誕生日会でのエピソードや即興のブルース披露などでタモリとは大いに盛り上がっていた。

この日の『魂のラジオ』ではリスナーから『いいとも!』の感想メールが寄せられたが、そのひとつに「ましゃ(福山の愛称)が思う『いいとも!』が32年間続いた魅力って何ですか?」というものがあった。これに「タモリさんの魅力に触れて(出演者)全員が魅力的に輝き出すというのが(魅力ではないか)」と答えた福山。続けて「僕もお酒の席を何度か同席させていただいたことはありますが、そんなに(タモリさんのことを)知った風に言えるほどではないんですけど」と丁寧に言葉を選びながら、タモリの魅力を語り始めた。

まず福山は、タモリが「いつもどこか心の中で違うポジション・違うカメラで自分を見ている」と分析。そして『ミュージックステーション』に出演した際のリハーサル現場で、たまに見ていた光景について述懐する。スタッフが良かれと思って番組を派手に盛り上げるような演出をしたところ、タモリは「そんなことしなくていいから、普通にやろうよ」と温かく指摘していたそうだ。この“必要以上に盛り上げることをせず、平常心で番組に取り組んで笑いを生み出す”タモリの姿勢が、(相手の体に触れずに倒していく)“合気道”と通ずるものがあると語る。

そんなタモリの“合気道”的な笑いの生み出し方を可能にしたのは、“いろんなことに慣れ過ぎない”ことと“尋常ではない情報量”にあるのではないかと福山は話す。ひとつ目の“慣れ過ぎない”という点は、爆笑問題の田中裕二も3月31日の『笑っていいとも!グランドフィナーレ 感謝の超特大号』でのスピーチで「ずっと『いいとも!』に慣れずに、恥ずかしがってやってるところが大好き」とタモリに伝えていた。もう一方の“豊富な知識量”について、福山は「それがあるからこそ、何が来ても“受ける”ことができるし“受け流す”こともできる」と感心しながら口にしていた。

『いいとも!』終了に寄せる形で、最近は戸部田誠(てれびのスキマ)著の『タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?』(イースト・プレス)をはじめとして様々な“タモリ本”が出版されている。それらの著書からは“新たなタモリ像”が浮かび上がってきているが、この日の放送ではタモリとも親交のある福山雅治によって“タモリの笑いの取り方”と“合気道”との共通点という興味深い視点が示されたのだ。
(TechinsightJapan編集部 TORA)