エンタがビタミン

writer : miyabi

【エンタがビタミン♪】オーディション経験者が実情を暴露。「すでに配役は決まっていた」「審査を受けていない人が主役」

30歳以上の女性を対象にした「大人AKBオーディション」が話題になっている。そのオーディションについてベテラン俳優らが自分たちが若い頃に受けた際の体験談をテレビ番組で語った。最初から主役が決まっている映画なのに話題作りでオーディションを行っていたケースや、審査員としてオーディションに参加し真剣に選んでも、完成した映画を観てみると審査に通っていない人が主役だったことがあるという。

今月から始まった情報番組『粋なオトナの生ワイド!バラいろダンディ』(TOKYO MX)。3日には木曜レギュラーの俳優・梅沢富美男と今井雅之、そして脳機能学者の苫米地英人氏が出演した。

今井がまだ無名な頃に受けたのは、当時の有名プロデューサーが顧問を務めるという映画の主役オーディション。1970~80年代のアイドル映画と呼ばれた作品の中には、主役や準主役を一般公募するケースがあった。“○万人から選ばれた”というのが、映画の宣伝文句となっていたのだ。今井はそのオーディションの最終審査まで残ったが、別室に呼ばれてこう告げられたという。「実は主役と準主役はほとんど決まっている、形だけのオーディションなんです」。それでも今井の演技力は認められ、ここで芸能事務所入りを勧められたそうだ。

もっと驚いたのは角川春樹事務所顧問を務める苫米地氏が、映画の配役のオーディションの審査員を任された時の話だ。審査をしている最中なのに「おー、決まった!」という声が聞こえてきたり、別の映画では試写会に行ってみるとオーディションにいなかった人が主役だったこともあったそうだ。

梅沢も10代の頃オーディションを受けに行ったら演技も見てもらえず、列に並んでいただけで不合格になったという経験があった。「全部とは言わないが日本(芸能界)のオーディションなんて、適当だからね」という梅沢と、「映画を作る側になると分かったけど、無名の新人なんてチケットが売れないから抜擢できない」と実情を明かす今井。

夢が無い話であるが現状では今井が言うように、「新人を育てたい」と映画の企画を出してもお金を出してくれるスポンサーはいないのだろう。だが人生をかけて挑む若者がいるのに話題性だけを狙って配役のオーディションを行う映画を、世間はもう受け入れてくれる時代ではないのではないだろうか。
(TechinsightJapan編集部 みやび)