エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】『柔道一直線』の“足で弾くピアノ”や“地獄車”。近藤正臣が撮影秘話を明かす。

1969年から放送されたドラマ『柔道一直線』にて近藤正臣が演じる柔道の名手・結城真吾が、ピアノの鍵盤の上に立って“ねこふんじゃった”を足の指先で華麗に演奏するシーンがあった。放送から約44年を経て今もなお語り継がれるその場面を、テレビ番組『はなまるマーケット』で近藤正臣が語った。

ドラマ『柔道一直線』は、1969年6月22日から1971年4月4日まで放送されたスポーツ根性ものである。主人公の一条直也(桜木健一)が、高校の柔道部や町道場を舞台にライバルたちと戦いながら成長していく。その一条のライバルの1人が、結城真吾(近藤正臣)だ。

柔道部を退部していた結城真吾を連れ戻そうとして、一条直也がピアノを弾く彼に直談判する。「結城さん!」と大声を出して鍵盤を叩く一条。その瞬間、結城はジャンプして宙を舞うと鍵盤の上に立って足の指先で軽やかに“ねこふんじゃった”を弾いてみせる。

そのシーンが放送された1970年から44年を経て、2014年1月29日の『はなまるマーケット』“NEWはなまるカフェ”に結城真吾を演じた近藤正臣が出演した。彼も今では71歳となるが、NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』やTBS系『S -最後の警官-』に出演するなどまだまだ活躍中だ。

VTRで柔道一直線の“足で弾くピアノ”の名場面が紹介されると、近藤正臣は苦笑しながら顔を撫でた。当時、主演の桜木健一は22歳で近藤は28歳だ。彼は「何年か前から『あれは、僕が弾いているんじゃない』って言い続けている」と、実際に足でピアノを弾いたわけではないと説明した。

「何かをしてしまうと、それがずっとひとり歩きしてしまうんだよね」と、いまだに近藤正臣と言えば“足で弾くピアノ”という話題が出ることに困惑しているようでもある。しかし、最近は「役者としてそんなシーンが1つでもあって、40年を超えてもまだ語られるのならば『やっぱりあれは僕だった!』って言った方がいいのかな」とも思うようになったそうだ。

近藤によると、あのピアノを足で弾くシーンは別の役者が横にかかったバーにぶら下がるようにしてピアノの上に立ちながら鍵盤を弾くようにして、足の部分だけを撮影したものだという。実は、近藤正臣にとって印象に残っているのはピアノのシーンではなかったのだ。

「“地獄車”あれは痛かった!」と彼の言葉に力が入る。その撮影では神社の石段の上から、相手と2人で組んで必殺技“地獄車”をかけながら「ケガをしないように下まで落ちろ」と指示されたという。「地獄車だから、2人で絡み合って車のようにゴロゴロゴロ」と、彼は描写しながらそれは痛そうに語った。

MCの岡江久美子が「一発でOKですか?」と確認すると、「一発OKにならないともうやれないよ」と近藤。肘などにサポーターをしていたが、「膝も肘ももうガリガリこすっちゃって」と撮影の過酷さを今でもありありと思い出すようだ。

もうひとつ忘れられないのが、“空中での組み合い”のシーンだという。試合で両者がジャンプして空中で組み合い技をかけるのだが、近藤は「当時はワイヤーアクションとかないから、トランポリンに2人で乗ってやった」と説明した。

1つのトランポリンに2人で乗り同時に跳ね上がって組む様子を、彼は「バーン、バーン、ギューンで組んでウオッと投げる」と表現する。そのタイミングが難しい上に、周囲にマットは敷いているものの「あのマットにうまく落ちるのかな?」と凄く怖かったそうだ。彼は「そんな、痛いとか怖いという思い出はあるが、実はピアノのシーンはよく覚えていない」と明かしている。

高校生の役だった近藤正臣は、当時28歳ですでに結婚しており幼稚園に通う娘さんがいた。「25歳とサバは読んでいたが、子どもがいることを隠していたわけではない。でも、世間はそんなことを思いもしなかったようだね」と彼は振り返る。視聴者にとって一番の驚きは、どんな名場面よりもその事実かもしれない。

※画像はYouTubeのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)