エンタがビタミン

writer : miyabi

【エンタがビタミン♪】出川哲朗、「最終的には死んでもOK」。“リアクション芸の神”の覚悟と心遣い。

年末年始のテレビ特番は、お笑い芸人が多数出演するバラエティ番組が目白押しである。その中でも出川哲朗が活躍するのは、爆破やローション、動物と闘うなど体を張る内容ばかり。“リアクション芸の神”とまで謳われるようになった出川の覚悟と、一緒に番組を作り上げていく仲間に対する心遣いは深く、誰もが簡単に真似できるものではない。

12月16日深夜の『にけつッ!!』(読売テレビ)でケンドーコバヤシが、毎年恒例となっている、あるお正月番組で共演する出川哲朗のカッコよさに毎度感動させられると語った。

その番組のロケは厳寒の中で行われる。過酷で収録時間が長い野外ロケだ。初めて参加する若手のお笑い芸人は、あまりの寒さとキツイ仕事内容に、次第に気持ちが萎えてしまう。それにいち早く気付くのが出川だ。出川はそっと彼らに近付き、「この後に皆でシャワーを浴びると、芸人同士の絆が強くなる」と笑顔でアドバイスする。この“リアクション芸の神”からの励ましは、何よりも若手にやる気を起こさせるという。

千原ジュニア(千原兄弟)は自身が司会をする番組で、「こんなことは絶対にあってはならないけど、最終的には(番組で)死んでもOK」という出川の言葉が忘れられない。心を打たれると同時に、「そんな覚悟は自分には無理」と感じたそうだ。

このように面白い番組作りのためならば、自分の命との引き換えにしても悔いは無いとまで言い切る出川だが、一緒に出演する後輩の安全には人一倍気を遣っている。現場で「このセットで転ぶ時は利き手で着かない方が、よりリアルになる」など、テレビで映えるリアクションを若手の一人一人にその都度教える。それと同時に出川が伝授するのが、危険回避の方法だ。本当に身の危険を感じたときは、スタッフがどう思おうと収録をストップすべきというのが出川の考え方のようだ。出演する芸人全員が「危険を周りに知らせる共通の言葉」を覚え、誰かが「その言葉」を発した時は全員で割って入る取り決めになっているという。それらの打ち合わせで中心となるのが、出川である。彼がいるからこそ事故でケガ人も出さず、面白い映像が出来上がるとケンコバは断言する。

ちなみに今年も無事に極寒ロケが終了し、出演者らは大きなバスに乗って大浴場へと向かった。湯船に浸かり体を温めながら皆が談笑していると突然、洗い場から出川の大きな怒鳴り声が聞こえたそうだ。藤本敏史(FUJIWARA)が出川の頭に、小便をかけていたのだ。藤本もこのお正月番組の常連で、ロケ終了後のお風呂で洗髪している出川にイタズラをするのが恒例行事だという。一応怒鳴りはするものの、出川は「フジモンのオシッコが無いと俺も年が明けない」と笑わせる。「フジモンだけ出川さんを何とも思っていない」とケンコバが呆れたように語る。

先日、誤って「出川哲朗氏お別れ会」と表記されたのは記憶に新しく、実際に「最終的に(番組で)死んでもOK」という出川。しかし、面白い番組作りを目指すなら、そんなことは絶対起きてはいけないと誰より分かっているのも出川自身だろう。
(TechinsightJapan編集部 みやび)