アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】160m下の鉱山跡“ビッグホール”に落ちた犬、無事救助される。(南ア)

南アフリカのキンバリーは金鉱で有名な町だ。中でも“ビッグホール”は、人間が手で掘った穴の中では地球上最大規模として観光地になっている。金鉱として2000キロ以上ものダイヤモンドが採掘されたが、現在は閉山。ビッグホールの直径は463メートル、穴の半分は地下水と雨水で満たされているが、そこに犬が落ちて数日間飲まず食わずで過ごしているという通報が、11月22日にあった。

犬はおよそ160メートル以上落下したが、奇跡的に無傷でビッグホールの中で泳ぎながら出口を探していた。小さな岩棚を見つけ、水から上がるとそこで休憩して過ごしていたのだ。11月22日に犬が泳いでいるのを確認し、本格的に救出活動をすることとなった。

通報を受けた救急隊が駆けつけ、合計15時間にも及ぶ救出作業を行った。22日に始まった救出活動はうまくいかず日が暮れたため中止、翌日に救急隊員が50階の高さほどの崖下へロープを使って降り、さらに300メートルほど離れた岩棚まで泳ぎついたものの、驚いた犬が水に飛び込んで逃げてしまった。救急隊員はそこで犬の信頼を得るため数時間待機、ようやく犬が彼の元へ戻ってきたところでライフジャケットを犬に着せて引っ張り上げ、午後12時15分に無事救出した。

この救出劇は動画などで配信され、世界中に人々の心を動かした。こちらの画像は、SABC NewsがYouTubeにて配信した動画のスクリーンショットである。国内だけでなくカナダやイギリス、サウジアラビアなどから「犬を引きとりたい」という申し出が殺到したが、飼い主は現れなかった。

そして11月26日、ようやく飼い主が現れた。飼い主は犬の小さい頃の写真を見せ、「ギギ(Gigi)」という名で飼っていたことがわかった。ギギも飼い主を見るとしっぽを大きく振って喜ぶ。飼い主の家はビッグホールから300メートルほど離れた場所にあり、11月15日に隣家のチワワとともに行方不明になっていたとのこと。チワワは未だに行方不明だ。

かなり急斜面のビッグホールにどのように落ちたのかは不明だが、傷一つなく約8日間生き延びて救出されたのを目撃し、感極まって泣き出す人もいたという。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)