EU発!Breaking News

writer : shiina

【EU発!Breaking News】後を絶たない仔犬の密輸。チェコからベルギーに向かう車内から78匹が発見される。(独)

バイエルン州シュヴァインフルト近郊のアウトバーンA70号線で13日早朝、1台の怪しい車がパトロール中の警察官によって調べられた。その結果、車内からは大勢の仔犬が見つかった。仔犬たちは、たった6つのプラスチック製のゲージと1つの段ボール箱の中に無理矢理詰め込まれていたのだ。

チェコからベルギーに向かう途中で発見された、チワワやパグ、ロットワイラーなどの合計78匹の仔犬たち。その衛生状態は狭さと暑さの影響で酷い有様であったと、捜査に携わった警察官は『Die Welt』紙に話している。

仔犬たちは生後わずか4週間から6週間であり、発見当時は健康状態が優れないものも多かったそうだ。警察はすぐにシュヴァインフルトの獣医局と連携し、仔犬たちを動物保護施設に搬送する手続きを行った。この迅速な対応が功を奏したのか、保護された仔犬たちは全て、回復の兆しを見せているという。

発見された車の運転手である55歳の男は警察の取り調べに対し、チェコにいる雇用主との契約に従い運搬に携わったと供述している。男には動物の不法な輸送及び動物愛護法違反の容疑で、5000ユーロ(約65万円)の罰金刑が下されるものと見られている。

純血種の犬は人気が高く西欧諸国で高く売れるという理由で、東欧諸国の酷い環境下で育成され、今回のように不法に密輸されるケースが後を絶たない。その際、密輸業者は地理的にドイツ、特に南部バイエルン州のアウトバーンを通過することが多いため、ドイツの交通警察による摘発が増加しているという。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)