アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】独裁大統領、入国禁止もなんのその。新ローマ法王就任式のためイタリアに勝手に入国。(ジンバブエ)

EU加盟国へ入国禁止と言われているジンバブエ大統領ロバート・ムガベが、3月18日イタリア入りした。目的は19日に行われるローマ法王就任式に出席するためである。フランシスコ新ローマ法王はイエズス会出身の初の法王であり、ムガベ大統領もイエズス会のミッションスクール出身であることから、どうしても参加したかったのだろう。

EU加盟国への入国禁止の制裁措置がとられているジンバブエ大統領。しかしそんなことはお構いなしに、ムガベ大統領は夫人やボディーガードらとともに専用機でローマ国際空港に到着した。ここで入国を止められるかと思いきや、空港では司祭が「フランシスコ法王に代わり申しあげます。バチカンへようこそ」と出迎えられ、そのまま黒いバンに乗り有名なホテルへと向かったのだ。法王庁によると、フランシスコ新ローマ法王の就任式に関しての招待状はなく、「我々は招待することも、訪れてくださる人を追い返すこともありません。世界中の人々を歓迎します」とのことだ。

1980年にイギリスから独立して以来、ジンバブエのルールはムガベ大統領であり、刃向かう者は暴力で黙らせていた。2002年、ジンバブエ国内においての不正投票疑惑、政治的暴力および人権侵害などの改善が見られないとして、大統領およびジンバブエ要人のEU加盟国への入国禁止などの制裁が発動された。

カトリック教徒であるムガベ大統領は、2005年ヨハネ・パウロ2世(第264代ローマ教皇)の葬儀で、2011年4月にはヨハネ・パウロ2世の福者の儀式参列でイタリアを訪問したことがあるが、どちらの訪問でもEUの制裁に関わらない場所であるとしてイタリアを通ってのバチカン訪問許可をもらっていた。しかし2005年のヨハネ・パウロ2世の葬儀で、反英を主張しているムガベ大統領がイギリスのチャールズ皇太子と握手をするという暴走振りを披露している。

新ローマ法王の就任式典は、現地時間の19日午前9時半からサンピエトロ広場で行われた。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)