エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】「趣味はドーナツ盤集め」。THE BAWDIESのボーカルROYが魅かれる音楽とは。

ロックバンド・THE BAWDIES(ザ・ボゥディーズ)のROYとTAXMANがラジオ番組に出演してバンド結成のエピソードを語った。日本人離れした彼らのビートの効いたパフォーマンスが生まれたいきさつや、ROYのパワフルな歌声の原動力ともいえる部分にも触れている。

THE BAWDIESが広く知られたのは、昨年の2月にリリースしたシングル「ROCK ME BABY」がドラマ『ハングリー!』の主題歌ということもあってヒットしてからだろう。しかし、彼らは2010年にはアルバム「THIS IS MY STORY」で第2回CDショップ大賞を受賞しており、2011年には日本武道館公演を成功させるなどメディアに登場する前から根強いファンを持っているのだ。

2013年の1月16日にそのTHE BAWDIESがアルバム「1-2-3」をリリースすることもあり、10日のラジオ番組『坂本美雨のディアフレンズ』(TOKYO FM)にメンバーのROY(ボーカル、ベース)とTAXMAN(ギター、ボーカル)が出演した。THE BAWDIESのメンバー4人のうちROY、JIM、MARCYは小学校からの同級生で、TAXMANも高校の同級生だ。高校時代はバスケットボールに燃えており、ロックをやるとは思っていなかったという。高校を卒業してバスケをやめた彼らは、他に打ち込めるものを探してロックバンドに行き着いたそうだ。

番組ではROYが大学時代にレイ・チャールズなどのソウルシンガーに影響を受け、他のバンドメンバーが影響を受けたのも1950年~70年代の音楽だったことが語られた。彼らはバンドを結成すると、そうした尊敬するミュージシャンの音楽を「なぜそうなるのかを理解しないままコピーしても、絶対にその通りにはならない」と悩んだという。そして「自分たちの血肉となるまでは、オリジナルは作らない、カバーもしない」と決意して練習に明け暮れ、ようやく楽しんでコピーできるようになった。その時に初めてTHE BAWDIESというバンド名を付けたのだ。

なかでもROYのボーカルは知らずに聴くと洋楽のミュージシャンかと思うほど完成度が高いが、彼は英語の発音を外国人の友人にチェックしてもらうほど念を入れているのだ。本家のポール・ウェラーからセッションやオープニングアクトのオファーを受けるほどの実力は、そうした努力の賜物なのである。

ROYが番組で話した趣味にもその秘密がありそうだ。彼はドーナツ盤といわれる7インチのシングルレコードを集めるのが大好きだという。現在はシングル盤だけで3000枚を集めており、ツアーに行けばその地域のショップを探し、ネットの海外オークションなども利用するとのことだ。彼の場合はあまり有名ではないシンガーのドーナツ盤を探しており、その理由を「サム・クックやアレサ・フランクリンといったビッグネームではないシンガーは、シングルしか出せない場合が多い。その1枚に込める熱量が凄い! でも、その熱量がハンパなくてまた売れなかったりする。それが魅力」と熱く語った。

シングル「ROCK ME BABY」をはじめ、他の楽曲でもROYの歌にはそうしたシンガーの影響が見られる。特に2011年に出した、歌手のAIとのコラボによる「LOVE YOU NEED YOU feat.AI」は2人のセンスが相まって洋楽アーティストの新曲かと思われたほどだ。

もちろん、他のメンバーのビートもROYに負けずに熱い。そんなパフォーマンスが魅力のTHE BAWDIESは、来月から全国ツアーもスタートする。本場さながらのロックンロールが溢れたノリの良いライブが期待できそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)