EU発!Breaking News

writer : shiina

【EU発!Breaking News】世界的食品企業の工場で、化学薬品誤用による事故発生。住民1400人が避難。(独)

ニーダーザクセン州バート・ファリングボステルにある世界的な食品会社「クラフトフーズ」の工場で、化学薬品の誤用によりガス状の煙が大量に発生するという事故が発生した。これにより近隣の住民約800人が避難し、また工場付近を通るアウトバーン(高速道路)も一時閉鎖されるなどの騒ぎとなった。

『Kreiszeitung』紙の報道によると事故は15日の昼頃、工場で使用されている牛乳タンク洗浄用の薬品が取り間違えられたことに端を発する。この掃除は本来、弱酸性の薬品が使用されるのだが、なぜか強酸である高濃度の硝酸がそれに取り間違えられてしまったのだ。タンクの中には既に強アルカリである水酸化ナトリウム溶液が入っていたのだが、その中に硝酸が注ぎ込まれてしまった。

幸いなことにすぐに発覚したため、消防署への通報や消防隊の到着も早かった。その後化学機動隊による化学薬品の排出作業が行われたが、その途中に化学反応が起こったことで強い熱、そして人体に悪影響を及ぼす刺激性のあるガスが発生し、さらに工場の外にまで雲状に吹き出すという騒動となってしまった。

この状況を懸念した消防隊、警察そしてバート・ファリングボステル市当局は、工場の従業員及び工場から半径500メートル以内に住む近隣の住民約1400人に対し避難指示を出すことを決定。それにより工場は全域立入禁止となり、また避難を余儀なくされた住民の多くは、公共の施設で一夜を過ごす羽目となった。さらには工場付近を通るアウトバーン7号線も一時閉鎖される事態となったが、こうした早期の手配が功を奏してか事故による負傷者の報告はされていない。

薬品の排出作業はその後も続けられており、翌日16日早朝にはガスは全て消去したと発表されたが、万が一の事態が発生する可能性も考えられているため、避難指示はまだ解除されていない。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)