アジア発!Breaking News

writer : katakura

【アジア発!Breaking News】虐待で子どもを死なせた両親。6歳児に罪をなすりつける。(台湾)

10月1日、雲林県の林で、白骨化した男の子(4歳)の遺体が見つかった。警察の調べに対し男の子の家族は、「6歳の兄が男の子と遊んでいた際に、男の子の顔の上に座り殺してしまった。アパートが凶宅になり違約金を支払わなければならなくなるのを恐れて遺体を埋めた」と話していたが、その後の調べで男の子は両親から日常的に暴力を受けていたことがわかっている。

nownewsが伝えたところでは、1日午前、8月上旬から行方がわからなくなっている男の子を心配した祖父が高雄市の派出所を訪れた。祖父によれば、8月8日の父の日に家族で集まったが、男の子の姿がなかったので息子に尋ねると、息子は「聞かないでくれ、俺がなんとかするから」と答えたという。その後、事情を聞こうと何度も連絡をしたが、連絡が取れなくなっていた。この日、男の子が泥まみれになっている夢を見た祖父は、「何かあったのではないか」と心配になり派出所を訪れたそうだ。

当初の高雄市の家を離れ雲林縣林內鄉に移っていた息子家族は、警察の追及を受けると「下の子は死んだ」と事故について話したという。警察は1日夜、両親の供述どおりの場所で男の子の遺体を発見したということだ。

調べに対し家族は、「6歳の子が誤って殺してしまった」と供述し、6歳の男の子も「ふざけて弟の顔に乗っていたら顔色が変わって眠ってしまった」と話した。しかし、兄の男の子の話から4歳の男の子は両親から日常的に暴力を受けていたことがわかり、事故前日には父親に殴られた反動で扇風機に頭をぶつけていたことがわかった。

その後父親は「8月6日夜、子どもたちに寝るように言ったがなかなか寝ないので腹が立って2人を殴ったら、下の子が扇風機に頭をぶつけた」、「次の日妻が子どもが死んでいるのに気付いたが、事件が公けになれば家族を養えなくなると思い死体を遺棄した」と供述したということだ。

また、台湾では、住人の事情で凶宅(殺人や自殺などが起こった住宅)になった場合に、家主が多額の損害賠償を求めるケースが少なからずあり、その防止策としてあらかじめ契約書に違約金を記載する場合もある。妻はこれを死体遺棄のもっともらしい口実に利用していた。

このほか、父親は遺体をビニール袋に入れて遺棄したと話しているが、ビニール袋に入れて埋められた遺体が僅か1ヶ月で白骨化する可能性は極めて低く、警察ではさらに調査を進める方針だということだ。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)