ロンドンのヒースロー空港近くに位置する地区モートレイクで、身元不明の男性が遺体となって横たわっているのが発見された。その状況からこの男性は飛行機から落下した密航者であると見られているが、詳細はまだ明らかとなっておらず現在も調査が続けられている。

イブニング・スタンダード紙の報道によると、9日の朝、モートレイクの住宅街の並木道、ポートマン・アベニューで遺体となって発見されたこの男性は、北アフリカ出身で推定年齢30歳前後と見られているが、身元はまだ依然として判明していないという。

男性は全身傷だらけで発見されたものの、死亡原因となったのはその傷、あるいは落下による衝撃ではなく、恐らく飛行機の中で受けた高い気圧、あるいはマイナス40度という寒さによるものではないかと、警察は説明している。すでに死亡していた男性の身体が、ヒースロー空港に向け着陸態勢を整えている飛行機から、空港への飛行経路下に位置するモートレイクに落下したことで、今回の事件へと発展してしまったのだろうと推測されている。

普通の乗客として飛行機に搭乗しているなら、このような事故は有り得ないはずである。こうした状況からこの男性は密航者だったのではないかと考えられており、警察では今後調査の第一歩として、男性が本当に北アフリカ諸国出身であるかどうか、これらの国々と連携して身元確認を行う予定であるとしている。
（TechinsightJapan編集部　椎名智深）