アジア発!Breaking News

writer : katakura

【アジア発!Breaking News】減らない飲酒運転。違反者で刑務所が超満員に。(台湾)

酒気帯び運転の取り締まり強化が行われた6月、台東県では前月より25人多い121人が公共危険罪で送検された。現在、台東刑務所には規定人数を200人ほど超える受刑者が収容されているが、今回送検された違反者の服役が決まれば、刑務所は超満員状態になる。

社会で叫ばれる悲惨な酒気帯び運転事故への対応に応える形で、警察庁では6月、7月を酒気帯び運転の取り締まり強化期間としている。台東県警察によれば、6月に県内で検挙された酒気帯び運転は189件で、そのうち呼気中アルコール濃度が0.55mg以上で公共危険罪として送検されたのは121件、前月の検挙145件、送検96件を大幅に上回った。

しかし、違反者を捕まえた後にも問題が生じているのだ。台東地検署によれば、台東の酒気帯び運転は根強い問題で、違反者は経済状況が芳しくないことが多く判決後、罰金が払えずに服役する者がほとんどだという。台東刑務所の収容規定人数は345人だが、現在それを大きく超える500人あまりが収容されている。2か月間の取り締まり強化によって受刑者が増えれば、刑務所は超満員になる。

台東地検署主任検察官は、「酒気帯び運転の厳罰化で得られる効果には限りがある」と話す。根本的な解決が必要とのことだ。このため地検署では警察に対し、検挙の多いスポット付近での啓発活動を要請している。スポット付近の小料理店や居酒屋などで、酒気帯び運転をする可能性がある人に対して直接、酒気帯び運転の危険性や刑事的責任について説明することで、悪習慣の根絶を狙う考えだ。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)