イタすぎるセレブ達

writer : kohara

【イタすぎるセレブ達】「新米ママ」ビヨンセの美への執念。かつては仰天のダイエットにもチャレンジ。

人気歌姫ビヨンセ・ノウルズ(30)は、かねてより“業界きっての美女”としてもっぱらの評判である。今年は30歳にして待望の女児を出産。さすがに出産直後は“かつてよりポッチャリした”との指摘があったものの、その幸せそのものといった様子に多くのファンはただ目を細めたものだ。だが季節はいつの間にか夏。1月に出産したばかりのビヨンセはすでに余分な贅肉も落ち、ポッチャリママからゴージャスママへと変貌を遂げている。さすがは米人気誌『People』が選んだ“2012年のもっとも美しい女性”。ビヨンセの美へのコダワリには果てしないものがあるのだ。

ビヨンセは、「どんなに食べても太らないの!」という稀にいるタイプの女性ではない。それどころかちょっとした気の緩みでたちまちポッチャリ体型に移行しがち…。妊娠前も気づけば「あらら…」という状態になることが多々あったが、そのたびに努力を重ねていつの間にか元の体型に戻してきた努力家でもある。

そんなビヨンセがかつて「これで痩せた!」と公表し話題を呼んだのは、『マスター・クレンズ・ダイエット』という過酷なもの。『レモネード・ダイエット』などと呼ばれることもあるこのダイエットでは固形物を一切摂らず、代わりにレモン果汁などを混ぜた精製水だけを飲むのだという。元来これは減量メソッドとして考案されたものではなく、あくまでも“体内をキレイにクレンズしましょう!”という趣旨のもの。この方法でニキビといった肌トラブルの改善が見込めるという報告もあるが、この方法を「ダイエットに!」と用い不健康なほど体重を落とすセレブは多いと聞く。ちなみにビヨンセはこの方法を用い“わずか10日のうちに約9キロのダイエットに成功した”と明かしている。

だが、このようなドラスティックなダイエット方法が健康に良いワケがない。この方法で減量に成功したとしても普通食に戻す際には細心の注意が必要といい、断食状態が続いた後に待っているのはさらなる過食、そしてそれに伴う大幅増量という可能性もある。それを理解しているはずのビヨンセは、産後はこのような無茶なダイエット方法に走るのではなく、ワークアウトと野菜中心の健康的な食生活により贅肉を落とすことに成功している。『Us Weekly』誌の報道によると、ビヨンセは産後に行ったファン待望のコンサートで以下のように告白したのだという。

「(産後に)私がどんなに頑張ってワークアウトしたのか、誰にも分からないはずよ!」
「私、27キロも体重を落としたのよ。トレーナーにはルームランナーでの運動を課され、レタスだって食べたわ!」

もちろんこの“27キロ”は妊娠中の体重増加のこと。赤ちゃんや羊水も込みの重さであろうが、だとしても27キロの減量はすごい。努力の甲斐あり今はとてもキレイに贅肉を落としているビヨンセだが、その美の秘密は「ガリガリ体型」にも「ポッチャリ体型」にも当てはまらない「女性らしい体型」をビヨンセが心得ていることにある。激しすぎるダイエットゆえに激ヤセし、せっかく持って生まれた美しさを台無しにするセレブがいかに多いことか。今年を代表する美女、ビヨンセのカーヴィな魅力を再発見することは、多くの女性がムリなダイエットに走る傾向に歯止めをかけてくれるはずだ。

ムリなダイエットでせっかく体重を落とせても、美しく痩せられなければ意味が無い。そこでダイエットや痩身に精通している加藤クリニック麻布の総院長・加藤一実先生にお話をうかがうことにした。

―先生、今回のセレブ、ビヨンセですが、『マスター・クレンズ・ダイエット』という過酷なダイエット方法を実践したことがあるそうです。ほかにも日本でもいろいろなダイエット方法がブームになりますね。いったい、どのようなダイエット方法が良いのでしょうか。

加藤先生「ご自宅で手軽に始められるダイエット方法は、やはり食事に気をつけたり、適度に運動することでしょうか。体に対して無理のない最適なレベルで行えば、健康面においてもプラスになります。ただ、リバウンドする可能性が高く、また希望の箇所だけを細くする部分痩身は難しいといえるでしょう。」

―なるほど。食事制限や運動にも、メリットとデメリットがあるのですね。

加藤先生「はい。今はいろいろな痩身方法がありますので、無理なダイエットで体を壊さないよう、ご自分にあった方法を見つけていただきたいですね。たとえば、比較的新しい痩身治療法ですが、“クール・スカルプティング”というものが話題になっています。こちらはお腹周りの余分な皮下脂肪を、皮膚を切らずに冷却し、シャーベット状にして破壊する方法です。」

―脂肪をシャーベット状にするのですか! 本当にいろいろな方法があるのですね。脂肪はできるだけ落としたいです。

加藤先生「ただ、脂肪にもさまざまな役割があるのですよ。寒いときには体の熱を奪われないようにするために保温し、暑いときには体内温度を上げないように熱を遮断する働きがあります。また飢餓状態で予備エネルギーとなったり、内臓を守ったりもしてくれます。健康な体には、ある程度の脂肪は必要なのです。ただ、脂肪があり過ぎるのも、見た目の美しさだけでなく、健康を損なう可能性もありますので、気をつけたいですね。」

ダイエットの王道、すなわちワークアウトと健康的な食生活で美を取り戻したビヨンセは、母として、そして歌手として、今も大活躍を続けている。

■クール・スカルプティング http://www.katoclinic.jp/body/coolsculpting.html
■加藤クリニック麻布 東京院 http://www.katoclinic.jp/
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)