エンタがビタミン

writer : miyabi

【エンタがビタミン♪】“一家の恥さらし”と母親を悲しませたコロッケが、トシちゃんを連れて帰郷するまで。

「ものまね」が立派なエンターテインメントだと世間に認知させたのは、コロッケ(52)ではないだろうか。今でこそ芸人仲間から一目置かれる存在となったコロッケだが、彼が今の仕事を始めたばかりの頃は“一家の恥さらし”だと、家族から怒り悲しまれたという。

幼い頃から母子家庭だったコロッケ。母親は昼夜問わず働き続けるも生活は苦しく、食べる物にも困る日々だった。「とにかくお金は無かったですね」と話す彼の母が、当時着ていた衣類は11年間同じ2枚の着物だけ。何度も仕立て直せば、着物は洋服より長く着られたからだ。そしてコロッケが今でも忘れられない中学生の頃のお弁当に、白米の上にきゅうりを1本のせただけというものがあるそうだ。母の苦労している姿を見ながら育ってきた彼は、小さい頃から「早く自分が働いて、お母さんを楽にしてあげたい」と、思い続けていたのだろう。

高校を卒業し、夜の世界に飛び込み有名女性歌手の形態模写でショーに出ていたコロッケ。人気が出てきた彼は、母に自分の姿を見てもらおうと働いている店に来てもらった。だが、そこで厚化粧を施し、女装して舞台に立つ息子の姿に母は衝撃を受けたという。一緒に来ていた叔父は“情けない”と涙を流し、母は「九州男児の息子が“オカマみたいな格好で…”と受け入れることができなかったのだ。この時からコロッケは「一家の恥」だと家族から、親族からも言われるようになった。

それでも母はコロッケを支え続けた。客の飲み代を肩代わりさせられたコロッケの20万円もの借金を、母が苦労し金を工面して返したこともあった。どんな時も息子を信じ、陰ながら応援していたのだ。

6月29日放送の『爆報!THE フライデー』(TBS系)では、コロッケの幼少時代から振り返り、現在熊本県に住んでいる76歳の母親を訪ねた。コロッケと一緒に田原俊彦藤森慎吾(オリエンタルラジオ)も同行した。

ジャニーズ時代の田原には、テレビ局の廊下で会っても無視されていたというコロッケ。音痴でおバカな部分を強調したコロッケのものまねは、田原のマネージャーから敵視されファンからも猛烈な抗議を受けていたのだ。だが、今から3年くらい前に田原の友人であるサッカー選手・三浦知良の紹介で、会う機会が設けられたという2人。そこで意気投合した後、田原とコロッケは親しくなったそうだ。

目の前で田原と共演する息子の姿に、本当に嬉しそうだったコロッケの母。「よく頑張った」と息子を褒め、ここまで来るには“おそらく血の涙が出たんじゃないか”と話す。“一家の恥さらし”と言いながら、母はいつもコロッケを遠くから見守っていた。今では“自慢の息子”だと、自信をもって口に出せるだろう。
(TechinsightJapan編集部 みやび)