アジア発!Breaking News

writer : katakura

【アジア発!Breaking News】一躍ヒーローとなった運転手。実は事故の根源? 悲惨なトンネル事故の概要が明らかに。(台湾)

7日午後、台北市と宜蘭県を結ぶ雪山トンネルにて発生した追突事故で当初、死者3人、重軽傷者21人と伝えていたが、交通警察隊の最終的な報告によれば、2人が死亡、1人が意識不明の重体、24人が重軽傷を負ったという。また、事故の概要についても、当初予想されたものとは異なることが明らかになった。

事故の調査にあたった交通警察隊によれば、事故当時、車両はタイヤがパンクした乗用車、2台の乗用車、葛瑪蘭客運バス、軽トラック、首都客運バスの順に走行していた。パンクに気付いたドライバーはハザードランプを点滅させながら減速、車の停車場所を探した。後方を走行していた2台の乗用車はハザードランプを点滅させながらパンクした車を追い越し、葛瑪蘭客運バス、軽トラックもそれに続いた。しかし首都客運バスは減速せず、軽トラックに追突、大型バスに挟まれる形になった軽トラックが炎上したものとみられている。

事故直後に難を逃れた乗客から、引火に気付いた首都客運バスの運転手が、危険を顧みずに乗客を避難させたことが伝えられ、ヒーローのように報じられた運転手だったが、その運転が事故の原因となった可能性が出てきた。しかし運転手は現在意識不明のため、話を聞くことができない。

また、この事故で亡くなったのは、軽トラックに乗っていた夫婦で、その家族からは首都客運バスへの不満が訴えられた。これについて首都客運は代表者が慰問に訪れ、「全面的に責任を負う」と約束している。

交通警察隊は、首都客運バスが車間距離を十分に取っていなかった可能性があるとみて調べを進めており、運転手の過失が認められれば業務上過失致死罪で5年以下の刑事責任が問われるということだ。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)