エンタがビタミン

writer : naomaru

【エンタがビタミン♪】鈴木おさむ、劇場版『ワンピース』脚本のオファーを受けるまでの苦悩。

人気アニメ『ワンピース』の3年ぶりの新作映画『ONE PIECE FILM Z』(12月15日公開)の脚本を手掛ける鈴木おさむ氏。彼自身が、脚本のオファーを受けるまでの過程と苦悩を語った。

鈴木おさむ氏がパーソナリティを務める『鈴木おさむ 考えるラジオ』(TBSラジオ)内で、今回の劇場版『ワンピース』の脚本について触れた。2010年8月のこと、前作『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』が話題になった際に、鈴木氏は「こんな仕事で声を掛けてもらいたいな」と思っていたそうだ。まさにそのとき、この脚本の仕事の依頼が来たのだという。

普通なら二つ返事で受けるような大プロジェクトであるが、鈴木氏はすぐには返事をしなかった。いくら“ワンピース好き”といえども仕事となると、すべてうまくいくわけではない。企画から脚本を書く段階に入っていても、実現しないことも多々あるからだ。「自分の才能が歯がたたず、途中から他の人が担当するってことになったら…」と悩んだという。しかし鈴木家会議で、妻で芸人の森三中・大島美幸と相談を重ねた結果、「やってみなよ」と背中を押され、引き受けることにしたのだ。

それ以来、1年半かけて『ワンピース』の脚本にとりかかっていた鈴木氏。彼は原作者・尾田栄一郎氏について、「尾田さんは、ルフィに見える」とその印象を語る。なんでも尾田氏は、まだ誰も見ぬ頭の中のストーリーを説明した後に「面白くないですか?」とみんなに尋ねるそうだ。バラエティ番組を多く担当する鈴木氏でさえ、「自分が面白いと思うことを皆に問うのには勇気がいること」らしい。勇気を持ってまだ誰も知らないストーリーを楽しそうに話す様子は、まさにワクワクするような冒険が何より大好きなルフィそのものに見えたという。

また鈴木氏はこの発表後、Twitterでワンピースファンの反応をチェックしたとのことだ。ワンピースファンは、普段バラエティを手がける鈴木氏が脚本を担当するとなると、笑いの要素が増えることを懸念する内容を書き込んでいたようだ。しかし鈴木氏は「僕も大ファンですから、ファンが喜ぶように作ります」と言い、「大丈夫か」と心配するツイートには、「ひとつひとつ『大丈夫』、『待っててくれ』と書き込みたい」と自信を見せた。

鈴木おさむ氏は、バラエティ番組だけでなく、小説を執筆し舞台化された『芸人交換日記』など感動作品も多い。当然、今回の新作『ONE PIECE FILM Z』にも期待が集まっている。
(TechinsightJapan編集部 佐々木直まる)