エンタがビタミン

writer : naomaru

【エンタがビタミン♪】ついに成就!? 爆笑問題・太田が心をよせる“片想いの彼女”が『文明の子』を読んだ!

爆笑問題・太田の処女作『マボロシの鳥』に厳しい評価を下したため、爆笑問題のラジオでたびたび名指しされることとなった書評家・豊崎由美氏。2作目の『文明の子』はどう評価するのか?

このただならぬ2人の関係は、太田光が処女作『マボロシの鳥』を1年前に出版した時から始まる。辛口書評家で知られる豊崎由美氏はこの『マボロシの鳥』に対し「(太田は)批評家としては一流だが、モノを作る人としてのセンスが感じられない」と厳しい評価を下した。一方、太田は、自身のラジオ番組『JUNK 爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ)などで、この辛口の書評に納得がいかない様子で怒りをあらわにし、幼稚ともいえる言葉で豊崎氏にたびたび悪態をついた。

しかし、その1年後。2作目である『文明の子』を書き下ろした太田は、そんな酷評を下した豊崎氏に対して「厳しい評価でもいい。無視されるのが一番嫌だ」、「どうか読んでくれ」とラジオでも毎週のようにラブコールを送り、ついには「“片想いの彼女”を想う気持ちと同じ」とその胸のうちを語り、豊崎氏の書評を待つ日々が続いていた。

そして『文明の子』出版から3か月。ついに豊崎氏は、月刊誌『本の雑誌』に『文明の子』の書評を寄稿したのだ。その書評を読んだ太田は「あのきれいな書評家の由美ちゃんが…絶賛してくれました」と、小躍りしたい気持ちを抑えるように同番組で語る。さらに「彼女は、返り血を浴びる覚悟で書評をするプロだ」とか「一度酷評した作家に対しても、ちゃんと次回作も読んでくれる、すばらしい書評家だ」と豊崎氏に対して賞辞を述べた。これにはこの1年間、幾度となく悪態をつく太田に苦言を呈してきた相方の田中裕二も、苦笑いするしかない様子だった。

豊崎氏も自身のtwitterで、太田が自らの書評を読んだと分かると「太田さんのファンの皆さん、立ち読みでなく買ってください」とつぶやいた。また、この書評を載せた号は追加注文が出ているようで「太田さんとわたしの1年間にわたるあれこれが、すべて『本の雑誌』5月号を売るための壮大にして卑小なプロレスだったとしたら。と夢想して苦笑」と記している。

やはりこの2人、“はなまる”をあげた先生と、もらった生徒のようで面白い。
(TechinsightJapan編集部 佐々木直まる)