アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】なぜ?アフリカで多く発生?結合双生児が10日間で2組誕生。(南ア)

1月23日にケープタウンで産まれた双子、そして9日後の2月1日にムプマランガ州で産まれた双子、2組とも無事誕生したが、どちらも体が結合している結合双生児であった。数万の出生のうち1組ともいわれる結合双生児が立て続けに南アフリカで誕生したことに人々は大きな衝撃を受けている。

まず、1月23日に産まれた双子について、母親は妊娠中に「何かがおかしいと」感じていたが、産まれてくるまでお腹の子どもたちが双子であることを知らなかった。超音波の検査でも双子であることはわからなかったそうだ。33週目のやや早すぎる出産だったが医師が男の子を取り上げたとき、見た目は1人だった。しかし、医師から「新生児の脊椎に問題がある」と言われ背中を見せられたとき、母親は衝撃を受けた。産まれたばかりの男の子の背中には、頭部のない小さな手足のついた肉の塊があったからだ。一般に結合双生児は頭部のある双子を指すが、今回のケースはおそらく胎内にいる間に頭部が萎縮したものと思われる。

2月5日に行われたケープタウンにある赤十字小児病院の記者会見で、手術の日程は未定だが、双子を切り離す手術を行う予定であることを発表している。「双子は内臓など主要器官はつながっておらず、男児に痛みはない様子」だという。一方で「脊椎の結合部で神経などが複雑に絡み合っているので手術は困難を極めるだろう。また男児の成長に合わせて手術をしていく必要がある」と述べている。

そして2月1日にムプマランガ州で産まれた双子のほうは、骨盤がつながっていた。出産後すぐに専門家が揃うスティーブ・ビコ病院の小児科ICUへと搬送された。医師によると双子は元気だということだ。

双子は2人合わせて2.4キロ、それぞれ足はあるものの、出産直後はおへそから下が結合しているので生殖器が見えず、性別がわからなかった。

2月5日に行われた記者会見によると、双子の骨盤や腹部、腸などの綿密な検査が必要だという。膀胱や腎臓など主要器官が結合しているかによって、手術が変わってくるからだ。専門家チームには整形外科医、消化器医、泌尿器科医なども含まれている。CTスキャン、X線、血液検査などを行い、これらの結果によって切離手術を行うか決定するとのこと。また、検査で双子が男の子であることもわかった。双子の母親はまだ18歳。双子であることは妊娠中に知っていたが、結合していることはわからなかったという。

結合双生児はアフリカや中東で多く誕生するという説もあるが、これはいまだ推測の域を出ない。また民族によって双子出生率が変わるという説もある。科学的根拠はないが、アフリカのある部族では食べているものに含まれている成分が多排卵を誘発し、双子の出生率を上げているのではないかといわれている。多民族国家といわれている南アフリカ。結合双生児だけでなく双子の出生率が多いのも、様々なDNAを持つ人種が混ざり合っているからなのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)