writer : techinsight

王道だけど新鮮“犬と人のストーリー”。3分でわかる「80番地の犬」

今や、我々人間の生活に欠かせない存在といっても過言ではないペット。しかし、まだまだ彼らとの正しい付き合い方を知らない人は多い。そんな、ペットと人との付き合い方を説教臭くなく、スルリと受け入れられる形で描いている漫画『80番地の犬』を皆さんはご存知だろうか?

80番地にある一軒家で父と母と共に暮らす漫画家アシスタントの“かや子”。漫画家としてデビューしたものの、親元に居を構え気ままな暮らしを捨てきれずアシスタント生活を続けている、いわばパラサイトシングル。しかし、そんなかや子が同じアシスタント仲間の買い物に付き合ってペットショップへ足を運んだことから生活が一変。ショップで一匹の売れ残りのバセットハウンド(♀)と出会い、衝動的に彼女を購入したかや子は「さくら」と名づけてペットライフをスタートさせることとなるのだ。そんな、思いつきで購入した「さくら」の存在。それは思いがけず冷え切っていた家族関係の修復への架け橋となる。

バセットハウンド「さくら」の成長と共に向きあう“犬と人が共に生活していく”上での様々な問題。発情期や避妊であったり、ワクチン接種であったり、しつけであったりと、ペットと共に生活を営む人々が必ずや直面する事柄。それらを元々いた雑種犬「うめ」と対比しながら、一昔前と現代で異なる犬の飼い方を実に納得する形で説いてくれる。残念ながら雑種犬「うめ」は一巻の中で命を落としてしまうが、その後もハスキーの「ベン」や、家を出ていた姉が連れ帰った「タンジー」「ローズ」「ミント」が登場し、大型・中型・小型犬それぞれの個性や問題を取り上げてストーリーは進む。時には真面目に、時には笑いや毒を含み。そして、忘れてはいけないのが気ままな生活を楽しんでいたかや子の行く末。彼女はこのまま親元で、「さくら」と共に気ままな生活を続けていくのか、それともさらなる転機が訪れるのか。そこは皆さん自身が実際に読んで確かめて欲しい

と、お勧めしたものの、残念ながらこの書籍は今や絶版となってしまい電子書籍でしか読むことはできない。しかし、犬だけでなく猫を飼っている人、そしてこれからペットを飼おうと思っている人や過去に飼っていたけど残念ながら今は・・・という方にも読んでほしい一冊だ。また、今の自分を変えたいと思っているあなた。そんなあなたにも、この「80番地の犬」がもしかしたら新しいきっかけを与えてくれるかもしれない。

■「80番地の犬」 http://www.papy.co.jp/cnt/?ac=a-r153c1cf10&pg=/renta/%3ftid%3D13%26rsi%3Da
(TechinsightJapan編集部 北島要子)