イタすぎるセレブ達

writer : techinsight

【イタすぎるセレブ達】「偽造バッグを映画に使うな!」『ハングオーバー2』の配給会社が、ルイ・ヴィトンに訴えられる。

仏高級ブランドのルイ・ヴィトンが、俳優ブラッドレイ・クーパー主演のコメディ映画『ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える』の配給会社ワーナー・ブラザーズを相手取って訴訟を起こした。映画の中でニセモノのルイ・ヴィトンのバッグを小道具に使われ、ブランドイメージを傷つけられたとしている。

問題となっているのは、映画の中で、「スチュ」役を演じる俳優エド・ヘルムズ(37)と共に、タイ・バンコクに向かう途中の「アラン」役の俳優ザック・ガリフィアナキス(42)が、空港で荷物を詰めたバッグを指して「取り扱いには気をつけろよ。それは“ルイス・ヴィトン”のバッグなんだからな。」と語るワンシーン。

そのシーンで制作側が使ったのは、ルイ・ヴィトンに似た商品を北米で販売し、現在同社から訴えられている『Diophy』のバッグ。ザックもわざわざ「ルイ・ヴィトン」ではなく、「ルイス・ヴィトン」と発音しているところがミソ。しかしルイ・ヴィトン社側は、このシーンとこのセリフが「偽物商品を撲滅しようとする我々の取り組みに反している上、世の人々にヴィトンについて誤ったイメージを与えてしまった。」と異議を申し立てている。

ルイ・ヴィトン側は映画公開後、このシーンを改めるようにワーナー側に申し入れたが、その後シーンは変更されることなくDVDがリリースされたという。またルイ・ヴィトン側は、映画の収益の一部を分配するよう求めていると共に、問題のシーンで使われているバッグのロゴを削除するよう、要求している。

同映画が訴えられたのは、実はこれが初めてではない。今年初め、マイク・タイソンのタトゥー・アーティストがワーナーを訴えた。映画の中で、バンコクの街角で酔っ払った末に「スチュ」が顔にタトゥーを入れてしまうシーンがあるが、そのデザインがタイソンの顔のタトゥーと酷似しており「デザインを盗まれた」という訴えである。これを受けてワーナーはDVDリリースの際、デジタル加工で問題のデザインを変更しタトゥー・アーティストと示談が成立していた。

また同映画は他にも、撮影中に事故に遭ったスタントマンから、またプロットの内容を一部盗作されたと訴えるカリフォルニアの脚本家から、別々に訴訟を起こされていて、ルイ・ヴィトン社の件を入れると、実に合計4件もの訴訟を起こされたことになる。しかし映画は大ヒットしたことから、トッド・フィリップス監督らはすでに3作目の制作準備に入っていることを明らかにしている。
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)