イタすぎるセレブ達

writer : tinsight-yokote2

【イタすぎるセレブ達】ケイティ・ペリーのミュージック・ビデオに、あの大物女性歌手が思わず涙!

ケイティ・ペリーがこのほど発表したミュージック・ビデオ、“The One That Got Away” が、かつてはロック界の「妖精」あるいは「小悪魔的歌姫」などと呼ばれた大物女性歌手を、ボロボロと泣かせてしまった。

ハイスクールが終わった夏休みに出会い、一緒にオトナになり、あれだけ楽しい日々を過ごしたのに。ちょっとした不満を爆発させて若い2人は大喧嘩。家を飛び出して車を走らせた彼は、一瞬の不注意で崖から転落、帰らぬ人となる。彼女はその後、彼の面影と後悔と苦悩を胸に秘め、別の男性の妻として暮らし、そして老いていく…そんな悲しいストーリー展開になっているそのビデオ。

ペリーが「どんなにお金があってもタイムマシーンは買えない。あなたを取り戻すことはできない。私は今でもあなたの恋人でいたいのに。あなたは絶対に失ってはならない人だった」と哀しげな声で歌うこのミュージック・ビデオが、一世を風靡したロックグループ「フリートウッド・マック」の妖艶なる歌姫であったスティーヴィー・ニックス(63)の心に、大きな動揺を与えてしまったことをエンタメ情報サイト『Jam!』が伝えている。

「このビデオを見ていたら私が味わった悲しみと喪失感が蘇り、1分もするとボロボロと涙が出て来たわ。(バンドメイトで恋人であった)リンジー・バッキンガムとの別れ際には、やっぱりこんな風に激しい喧嘩をしてしまったのよね」とニックス。

98年にはロックの殿堂入りを果たしている「フリートウッド・マック」、そしてリンジー・バッキンガムとスティーヴィー・ニックスについて。ミック・フリートウッドとジョン&クリスティン・マクヴィー元夫妻らで活動していた同バンドは、1975年にアメリカのポップ・デュオ、「バッキンガム&ニックス」が加わると、突然のように波に乗り始めた。

新メンバーで発表した『ファンタスティック・マック』からは、コケティッシュにニックスが歌う “Rhiannon” が大ヒット。また “Go Your Own Way”、“Dreams” といった名曲を放った彼らの77年のアルバム、『噂』は31週もの間ビルボートのトップに位置し、2000万枚近い爆発的なセールスを打ち立てた。この頃のヒット曲については、青春ミュージカルドラマ『glee』も特集を組んで大きな反響を得ている。

しかし、マクヴィー夫妻とバッキンガム&ニックスという2つのカップルの関係は次第にギクシャクするようになり、80年になると彼らはソロ活動を始め、グループは存続の危機に直面する。だが97年になると、心の落ち着きを取り戻したこの5人は再び集まりステージに。『The Dance』という最高のライブアルバムが出来上がる。

このCDは記者にとってもお気に入りの一枚だが、この中で特に泣かせるのが、リンジーのアコースティック・ギターに合わせてニックスが抑え気味に歌う、“Landslide” というメランコリックな曲。「あなたとともに築いた世界が、まるで地滑りのように崩れていく。子供だって成長するし、あなたは横柄になり、私もずいぶん年を取ってしまった」という歌詞は、皮肉にも2つのカップルの破局劇そのものであった。

本当に愛し合って互いを必要としていたのに、公私に渡りあまりにも一緒に居過ぎたためにダメになって行ったこの2人。その “Landslide” を歌い終えると、ニックスはただちに「ありがとうリンジー」と一言。するとリンジーも「ありがとうスティーヴィー」と優しく答え、2人は熱いハグ。彼らのひどいゴタゴタを知っていた全てのファンが、目頭を熱くして彼らに大きな拍手を送ったことは言うまでもない。その時の “Landslide” がYouTubeでも公開されているので、こちらからどうぞ。 

また、ケイティ・ペリーの “The One That Got Away” はこちらから。

(TechinsightJapan編集部 Joy横手)