2003年からヨハネスブルグ警察署で働き始めたタウンシップ出身の女性は、11月3日現在、300人の犯罪者を逮捕するという快挙を成し遂げた。現在も記録を更新中である。

彼女が最初に逮捕したのは2004年のこと。夜のパトロールをしていると、彼女と同僚に近づいてくる人物がいた。ある男が銃を持っているというのだ。その男はパブに強盗に入ろうとしているようだったので身体検査をしたところ、登録されていない銃を持っていたためその場で逮捕した。その男は無罪で釈放されてしまったが、彼女の情熱が冷めることはなかった。その後も次々と犯罪者を逮捕し、現在までに300人を逮捕するまで至った。

11月3日の新聞記事によると、町やタウンシップをパトロールし、犯罪者、とくにレイプ犯を捕まえることが、現在彼女が最も情熱をかけていることだという。

「女性や子供がレイプによって与えられる衝撃は非常に大きい。たとえば2歳の女の子がいとこにレイプされるという事件が起こったが、彼女は今でもトラウマになっている。今でも月末に彼女をアイスクリーム屋さんに連れて行ってあげると、子供に戻ってくれる」と彼女は語る。

彼女は今年の初めにも、13歳の娘をレイプした42歳の男を逮捕している。「少女にはトラウマの兆候が出てきている。逮捕したものの、保釈されているので少女と母親は不安なことだろう。」と逮捕とそれに伴う心理的要因に苦悶を隠せない。

彼女が警察官になろうと思ったのは小学校4年生のころ。自分でも「警察官として生まれた」というほど、強い責任感そして信念を持っている。彼女の仕事の目的は「女性と子供に対するより良い環境づくり」であり、「女性と子供に対して犯罪を行う者を逮捕すること」だという。「自分の所属チームとともに働き、犯罪撲滅に対して貢献することを誇りに思っている」と述べる彼女は、上司からも「仕事熱心で頭がよい。将来、素晴らしいリーダーとしてチームを引っ張っていく可能性が大きい人物」と評価も高い。また、彼女は4歳の息子を持つ母親でもあるそうだ。
（TechinsightJapan編集部　近藤仁美）