アジア発!Breaking News

writer : katakura

【アジア発!Breaking News】”手本を見せようと”ICメーカー会長、パラグライダーの安全ロック締め忘れ墜落死。(台湾)

IT産業で有名な明基友達グループの子会社で、液晶ドライバICメーカーである瑞鼎科技の陳榮宏董事長(53)がパラグライダーから落ちて亡くなった。陳氏はともに訪れた友人に手本を見せようと飛行したが、安全ロックを締め忘れたために座席から落ちた模様。

警察の調べによれば、8月31日午後、陳氏は宜蘭県にあるスカイスポーツ場を訪れ、パラグライダー体験をしている際に、20メートルの高さから竹林に墜落。全身を強く打って、意識不明の状態となった。すぐに病院へ運ばれ救急処置が施されたが、午後10時に死亡が確認された。

宜蘭県のスカイスポーツ推進協会によれば、陳氏は先月10日、協会が開講している初級飛行訓練クラスに参加しており、順調に初めての空中飛行を終えて以来、よく単独飛行を行っていたという。1日に17回飛行したこともあり、これまでに30回以上は飛行している。

また、陳氏の事故当日の様子については、陳氏の友人が興味深く質問するので「私が飛ぶのを見れば分かるよ」と言い、協会から中型のパラグライダーを受け取ると友人に過程を説明しながら装着し、飛行したという。しかし、座席部分を固定する安全ロックを締め忘れたため、飛び立ってからわずか5秒で墜落した。

陳氏は投資方面にも優秀で、明基友達グループの李焜耀董事長にとって、大きな助言者であったそうだ。また彼の指導によって、多くのグループ子会社が利益を出したと言われており、陳氏の突然の死は業界全体に衝撃が走った。

話しながら装着したために、締め忘れてしまったのだろうが、まだまだ「初心者」である陳氏の装着を協会はチェックしなかったのだろうか。警察は、装着過程に人為的ミスがなかったか、捜査を進めている。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)