アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】重役の給料アップで労働者が仕事放棄。石油関係者のストでガソリンが足りなくなる?!(南ア)

今週はじめから始まった石油関係労働者によるストライキは、さらに多くの労働者がストに参加することで勢いを増した。この原因のひとつに、ある石油会社の重役の給料が関係しているという。

7月14日、およそ6000人もの石油関係労働者がストに加わったことを労働組合が発表した。「世界最先端の石炭液化技術をもつ南アフリカの会社「サソール(Sasol)」の重役幹部の2009年度の給料が前年度に比べて81%も増加していたという情報が、従業員のスト加入に拍車をかけた。」とサソールの秘書が述べた。秘書曰く、「この給料の増加率は現在のインフレ率の約13~21倍にあたるものでありえないものだ」そうだ。

ストライキは7月11日の月曜日から始まった。『化学、エネルギー、製紙、印刷、材木労働組合(Ceppwawu)』や『南アフリカ一般産業労働組合』から石油関係従業員およそ7万人がヨハネスブルグに集まった。彼らの要求は週40労働時間と最低賃金月額6000ランド(約7万円)だ。

7月14日現在、ヨハネスブルグのあるハウテン州150箇所、ダーバンのあるクワズール・ナタール州50箇所のガソリンスタンドで、ガソリンがない状態になっている。実際報告を受けているのはこれだけだが、特にハウテン州ではガソリン欲しさに車が殺到するのを恐れて報告していないケースもあるとみて、200から250箇所のガソリンスタンドが営業できない状態であると予想されている。またダーバンではガソリンをタンクの半分までという制限で売っている。

1週間もの話し合いで何も解決していないということは、営業再開はいつになるか不明だと先行きを不安に感じているものの、手のうちようがないとただ眺めていることしかできないガソリンスタンドオーナーも多い。毎年のようにストライキが行われ、毎月のようにガソリンの値段が高騰していく。安定した生活を送るまでにはまだ程遠いようだ。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)