エンタがビタミン

writer : miyabi

【エンタがビタミン♪】赤面! 本気で“ミュージカルスター”を目指した過去を暴露された、有吉弘行。

「お笑い以外で、自分の進むべき道があるのではないか。」今では、バラエティ番組に欠かせない存在のタレント有吉弘行が、芝居の世界で生きていこう―と考えていた時期があった。その時の映像が、6月16日放送の『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)の「実はトンネルズ」内で流された。

ご存知の方も多いだろうが、有吉は1996年にテレビ番組『進め!電波少年』の「ユーラシア大陸をヒッチハイクで横断」の企画に出演し、帰国後大ブレーク。猿岩石コンビ名でCDデビューまで果たすも、人気は急激に落ちていった。
仕事が日を追うごとに減っていくことに危機感を覚えていた、2000年。それでもまだ人々の記憶に“電波少年の猿岩石”が残っているうちに、なんとかお笑い以外の道でも食べていけないかと有吉は考えていた。そんなとき全く畑違いの、ミュージカル主演の話が舞い込んできたのだ。“笑いは一切無し”の、真面目なお芝居である。だが有吉は「役者として生きていけるかもしれない。」と、ミュージカルの仕事を引き受けたのだ。

その有吉が出演した『シンドバッドの大冒険』というミュージカルは、銀座博品館劇場などで全18公演を行ったのである。主役のシンドバッドを演じた有吉は当時26歳で、白を基調とした衣装に頭には同じく白のターバンを巻き、アクセントとなる赤の羽が付けられていた。20代半ばの男性の着る衣装にしてはいささか可愛らしすぎる感じだが、童顔の有吉にはよく似合っていた。何より「がんばるぞ!」という意気込みが、彼の表情に表れていた。

「真面目に一生懸命にやっているんだから、(演じている)VTRを見て絶対に笑わないで下さい。」と有吉は真顔で頼んだが、やっぱりスタジオ内は大爆笑になってしまった。若干テンポがズレ気味の歌と踊りよりも、表情豊かに語る純粋なセリフが今の有吉のキャラと天と地の差があり、大笑いなのだ。
「ダイヤだ。キラキラと輝いている、なんて綺麗なんだ!」目をまん丸にして驚く演技の有吉が、なんとも切ないのである。

「ミュージカルはね、発声方法が違うんですよ。」恥ずかしがりながら、セリフを再現する有吉。売れなくなってきて追い込まれ、必死になって将来を模索しながら演じていた当時の心境が、十分に伝わってきたミュージカルの映像だった。
(TechinsightJapan編集部 みやび)