writer : techinsight

NTTビズリンク ひかり電話を利用した従量制課金による多地点テレビ会議サービスを提供開始

今回の震災において、必要性が改めて浮き彫りになったものとして、在宅オフィスと多地点テレビ会議システムがある。
家から出ることができないといった非常時でも事業継続を行うべく、平時から導入を検討しておくべきであろう。
今回、NTTビズリンクは、NTTソフトウェアのNGNゲートウェイCrossway(クロスウェイ)を使用することで既存のテレビ会議端末でも利用可能な、「ひかり電話」を用いた、従量制の料金体系による高品質・クラウド型テレビ会議多地点接続サービスの提供を開始する。

本システムは、テレビ会議端末を複数拠点同時に接続するために必要な多地点接続装置(以下、MCU)の機能を、東日本電信電話および西日本電信電話が提供する「ひかり電話(電話サービス)」経由で提供するサービスである。

ユーザーはMCUを所有することなく、クラウド型サービスとして接続時間に応じた従量制料金でテレビ会議を利用できるとともに、「ひかり電話」の公衆性を利用しネットワークが繋がっていない取引先等からも適宜、テレビ会議に参加できるようになる。

従来のテレビ会議は、インターネットやVPNをネットワークとして利用し、MCUを設備投資として購入するケースが多く、テレビ会議の利用頻度に依らず固定的に費用がかかる場合が大半だった。

そこで、安価な従量制料金かつ帯域確保型サービスである「ひかり電話」を用いたテレビ会議多地点接続サービスを提供することとした。

しかしながら、「ひかり電話」でのテレビ会議は、ひかり電話対応テレビ会議端末を使用する必要があり、現在ユーザーが既に導入されている端末の殆どで利用できない状態にある。

こうした背景の中、NTTソフトウェアの開発したCrosswayを使用することで、既存のひかり電話未対応テレビ会議端末でも「ひかり電話」のテレビ電話機能を利用できるようにし、ユーザーの「高品質なテレビ会議サービスを従量制料金で利用したい」というニーズに応えることのできるサービスの提供が可能となった。

従量制なので、使わないときには基本的に料金は発生しない。今回の震災や原発事故のような状況で、家屋から外へ出られないようなときに、ミーティングを行い、事業継続を図ることが可能となる。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)