writer : testjournalist

【ドラマの女王】「ランクは出ている尺で決まる」。“次期総選挙”の結果を左右する? AKB『マジすか学園2』。

昨年放送されたアイドルがヤンキーを演じる異質の設定で話題となったAKB48出演『マジすか学園』(テレビ東京系)の第二弾放送がまさかの決定。その初回が4月15日深夜に放送された。(※テレビ大阪では4月18日(月)、TVN奈良テレビでは4月22日(金)からのスタートとなります。関西方面の方はネタバレもありますのでご注意ください)

前作では馬路須加(まじすか)女学園(通称マジ女)に転校してきた前田敦子(前田敦子)が学園のてっぺんであるラッパッパ(吹奏楽部)の部長・大島優子(大島優子)に、てっぺんを託されたところで終了した。その3年生も卒業。2年生だった前田たちが中心となったラッパッパはかつての勢いをなくしていた。そこを狙って新たなマジ女抗争が始まる。初回は登場人物の今を紹介して終わった。

新たに前田の宿敵となるのは、渡り廊下走り隊でも活躍するまゆゆこと渡辺麻友演じるネズミと最年少の松井珠理奈(SKE48)演じるセンター。このAKBの中でも最もアイドル路線を走る渡辺の変貌ぶりは目を見張るものがあった。3月に放送された『桜からの手紙 ~AKB48 それぞれの卒業物語~』でも感じていたのだが、彼女は喜怒哀楽の「怒」の感情を表すのがとても上手い。

役の特性もあるが前回、前田の宿敵だった大島や篠田麻里子、ましては主人公である前田より断然良い出来である。普段はぶりっこなキャラクターからあまり好きになれなかったのだが、彼女の演技を見てからは彼女を見る目が変わったほどだ。そんな渡辺の活躍を見られるだけでも価値のある初回放送だった。

そしてこの第二弾を見て感じたことがもう一つある。AKBといえば「総選挙」だ。今年も6月に第3回総選挙開催が決定している。このドラマはその選挙情勢に見えるのだ。
前回2位の前田は主役として残ってはいるものの、他の仕事が忙しいのだろう。前回に比べ出番は減少。その他、上位8名のうち渡辺を除く4名は卒業、大島、高橋みなみに至っては死んでいる。その辺りのメンバーを無理なく復活させることが出来るのか見物ではあるが、あまり期待は出来ないだろう。

主力メンバーが出演しないのであれば、普段出番の少ないメンバーの出演時間が増えるのだ。まさに劇中で峯岸みなみ演じる尺が言っていた「ランクは出てる尺で決まる!」なのだ。ここで新たなファンを獲得することが出来れば、次の選挙に影響を及ぼすことが出来る。前回5位の渡辺と10位の松井珠理奈の出演時間はだいぶ増えるだろう。加えて、前田がラッパッパの部長として連れて来たおたべ役に抜擢された横山由依の動向も気になるところである。マジ女第二弾はマジ女のてっぺんとAKBのてっぺん争奪の様子をリンクさせて見ることが出来そうだ。

ちなみに3月に『桜からの手紙』を見て、だいぶメンバーの顔を覚えた記者だったのだが、このドラマではまた顔が違って見えて、誰があの時の子なのか照らし合わせることが出来ないと困惑するばかりなのであった。
(TechinsightJapan編集部 洋梨りんご)