writer : tinsight-yokote2

【巨大地震・盛岡から】その7 実家が被災…こんな学生たちにどうか救いの手を。

今回の「東北太平洋沖大地震」について、記者は盛岡より記事を書いております。先ほどニュースで「被災地の該当する車について、この時期に受けるべき車検を4月11日までとする」という措置がとられたことを知りました。実はもうひとつ、寛大な措置を早急に講じて頂きたいものがあります。

盛岡の高校では遠隔地域の中学卒業生をも入学させるため、記者の2人の子はそれぞれに沿岸出身の友達が複数おり、卒業後は盛岡や仙台、東京、関西などに進学し、今はひたすら被災した家族を、変わり果てた故郷の様子を心配しています。でもこの子たちが次に心配しなければならないのは、4月が納期であるウン十万円という学費です。

学費を送金してくれている親御さんが残念ながらこの災害に巻き込まれている場合、本人かどうかの確認がとれない、役所への手続きもできないような状況では、生命保険金に頼ろうにも、請求したところで支払いはそう簡単には行かないでしょう。ましてや、自分の親がどのような保険に入っているかなど知らない(家が流されて調べようもない)場合も多く、想像するだけで「この子たちは学業を続けられるのか」と大変胸が痛みます。

今、とにかくたくさんの義援金が国内外から続々と寄せられていると聞きます。町の再建のための公共施設の完備や、プレハブ住宅建設などにその義援金があてられるのでしょう。ただそうしている間にも、親も財産もすべて失った(可能性のある)被災地出身の大学生や専門学校生は、学費納入を迫られるのです。

このような事態ですので、学校側もこの春以降の納入分について、延期や減免といった措置を是非とも講じてあげて頂きたい。あるいはどなたか大変な資産をお持ちの方が、そうした学生たちの学費を助けるための財団でも、まずは設立して頂けないでしょうか。使途が見える「募金」ですので、多くの方から寄付が集まるものと思います。
(TechinsightJapan編集部 古瀬悦子)