writer : tinsight-yokote2

【巨大地震・盛岡から】その3 すぐに完売、非常時の備えに失敗。

今回の「東北太平洋沖大地震」について、記者は盛岡より記事を書いております。その1では内陸部の都市・盛岡の食料品、日用品、ガソリン、灯油不足、その2では携帯電話の使用に不自由したことをお伝えしましたが、こちらでは「備えておくべきだった」と後悔しているモノについて触れてみたいと思います。

災害時のために揃えておきたい品々というリストがよくあります。今回記者は、ポケットサイズの(電池消耗が少ないため)携帯ラジオに大変お世話になりましたが、実は非常時の備えというものをきちんと揃えておらず、後悔しています。これが欲しいと思った時にはすでに遅し、買いに行っても売り切れでしたから。

11日の夜にも電気は復旧せず、コンビニ、ドラッグストア、ホームセンター、スーパーどこでもいいからと向かいましたが、駐車場に入るのも大変。車から降りても長蛇の列、皆さんやはり考えることは同じでした。「正直、ここまで影響が長引くとは思わなかったから、地震直後に買いに行かなければなくなる、などと考えなかった」と言うのです。

店の入口に貼られている「完売」の大きなポスターには、使い捨てカイロ、電池、カセット・コンロ用ガス、カップ麺、パン、ローソク、ライターとあります。もちろん水やアルカリイオン飲料も、です。コンビニは開店して10分もしないうちに食品類が完売となり、お酒とおつまみだけが残り閉店となります。

筆者は、ドラッグストアで必ず引くであろう風邪に備えてのどあめを買い、大辛と知りながら残っているレトルトカレーとトイレットペーパーを求めました。仕方がなく自宅に戻り、家族から貰ったばかりの大型のアロマ・キャンドル2個で食卓とろうかを照らし、マフラーに手袋、防寒着に二重靴下で過ごしたわけですが、仰いだ夜空には大量の星が驚くような輝きを放っていました。地上の光が足りないことを知って、助けてくれているかのように。
(TechinsightJapan編集部 古瀬悦子)