イタすぎるセレブ達

writer : techinsight

【イタすぎるセレブ達・番外編】訃報・女優エリザベス・テイラー死去、79歳。

「リズ」の愛称で世界中から親しまれた大女優のエリザベス・テイラーが、23日、入院先のロサンゼルスの病院で、うっ血性心不全のため死去した。79歳だった。

テイラーは先月初め、04年から患っているうっ血性心不全による呼吸不全を訴え、ロスのシーダーズ・サイナイ病院に入院していた。今月15日には代理人が「病状は安定したものの、引き続き入院し治療を続ける」と発表したばかりだった。先月末、27日の彼女の誕生日には友人達が病床を見舞いに訪れ、テイラーは当日行われたアカデミー賞授賞式をTVで観たりと楽しい時間を過ごしたというが、これが最後の誕生日となった。

1932年に美術商の父、舞台女優の母という米国人の両親のもとに英ロンドンで生まれたが、戦渦を逃れて米国に移住。その後ハリウッドで少女スターとして活躍し、以後『陽のあたる場所』、俳優ジェームス・ディーンと共演した『ジャイアンツ』などの映画で人気美人女優としての地位を確立した。その後60年代に映画『バタフィールド8』、『バージニア・ウルフなんかこわくない』で2度のオスカー主演女優賞を受賞し演技派女優へと開眼、合計50本を超える映画に出演した。

テイラーはまた、18歳で結婚した最初の夫、ホテル王の息子コンラッド・ヒルトンJr.(パリス、ニッキー・ヒルトン姉妹の祖父の兄)を皮切りに、8度の結婚と7回の離婚を経験した「恋多き女」としても知られる。お相手も俳優、プロデューサー、歌手、政治家、工事現場作業員と多岐にわたり、4人の子供をもうけたが晩年は独身で過ごした。

80年代以降は、以前共演した俳優のロック・ハドソンがエイズで亡くなったことで、エイズ撲滅を目指す慈善活動を幅広く行った。一方、90年代以降は糖尿病、良性脳腫瘍、皮膚がん、骨粗鬆症などいくつもの大病と闘って来た。危篤説が流れたことが何度もあり、06年にはアルツハイマー病を患っているとの噂を、TV番組への出演で否定した。

故マイケル・ジャクソンとは親しい友人関係にあり、09年6月にマイケルが死去した際は、悲しみにうちひしがれ、葬儀への案内状を受け取るも静かに1人で祈りたい、と出席を断った上、体調を崩して一時入院した。その後同年9月にロサンゼルスの墓地で行われた近親者による埋葬式では、車椅子に乗り最後列にしめやかに参列するテイラーの姿があった。

23日朝、テイラーは4人の子供に看取られて息を引き取った。息子の1人、マイケル・ワイルディングさんは声明文で母の死をこのように悼んだ。「母は人生を情熱と、ユーモアと愛をもって精一杯生きた、並外れた女性でした。彼女の逝去は、私達彼女を愛する近親者にとって痛烈な悲しみですが、私達は母が残した世界への絶え間ない貢献にインスパイアされつづけるでしょう。(中略)世界は彼女が生きたことによって、良い場所になりました。彼女が遺していったものは永遠に色あせず、彼女の精神、愛は私達の心の中に永遠に生き続けます。」

葬儀は今週後半、近親者のみのプライベートセレモニーとして営まれる予定。家族は、献花の代わりにエリザベス・テイラー・エイズ基金に寄付をしてほしいと希望を出している。また、公式フェイスブックでファンからの追悼メッセージを受け付ける。

今頃はきっと、天国で親友のマイケルとの再会を喜んでいることだろう。心からご冥福をお祈り申し上げたい。
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)