EU発!Breaking News

writer : testjournalist

【EU発!Breaking News】事故を起こしたドライバーが川へ飛び込み。助けようとした警官も溺死。(仏)

フランスに英雄という言葉に相応しい警察官がいた。人を助けるという宿命の元に生まれてきたのであろう彼は、見ず知らずの人のために自分の命を危険にさらし、愛する人に別れを告げることなくこの世を去ってしまった。

すっかり涼しくなった9月、パリのセーヌ川で溺れていた男性を救おうとして、川に飛び込んだ警官の短い人生が幕を閉じた。ボランティアで消防士としても働いていた彼の、人命を救うためなら危険を顧みないという行為は、残された家族や同僚の警官だけでなく、一般市民の心も深く揺さぶったのである。

事の発端は、プジョー207の運転手がセーヌ川近くの駐車場でハンドルのコントロールを失い、何台かの車にぶつかったことだった。一番最後に衝突した車には、数人が乗っており、当て逃げしたまま現場を去ろうとした運転手は彼らに追いかけられて逃げ道を失い、気が動転したのか川に飛び込み、水の流れに足をとられて溺れてしまった。

通報を受けて駆けつけた警官は、飛び込んだ人の“理由”が何であれ、まず「救助」を優先したのだろう。警官は制服を脱ぎ捨て、セーヌ川に飛び込んだ。スポーツマンとして体を鍛えていた彼の運動神経は、同僚からも一目置かれており、一体なぜ溺れてしまったのか、答えを知っている人は誰もいない。

現在、20人ほどの目撃者の証言を元に捜査中の段階だが、考えられるのは、救助される側がパニックに陥り、警官に力任せにしがみつき、バランスを崩して一緒に水中に沈めてしまったということだが、運転手も遺体で発見されており、真相は迷宮入りしそうだ。

フランスでは今年に入って既に15人の警官が、職務中にこのような救助や事件に巻き込まれるなどして、この世を去ってしまった。危険と常に隣り合わせで国民の生活を日々守ってくれている彼らへの敬意を忘れてはいけないのである。
(TechinsightJapan編集部 福山葉月)