アジア発!Breaking News

writer : katakura

【アジア発!Breaking News】溺れた2人を助けた13歳。問題児から一躍ヒーローに!(台湾)

夏休み初日となった3日、台湾花蓮の海岸で、中学生3人が溺れる事故が起きた。当時、浜辺でバーベキューをしていた13歳の少年が浮き輪をつかんで救助に向かい、2人を救出。続いて海岸パトロール隊が3人目を救出した。3人は病院に運ばれたが命に別状はないという。

消防局によると、事故にあったのは地元の男子中学生3人と、女子中学生1人。事故当時、潮はだんだん満ちてきており、波の高さは1~2メートルに達していたと見られる。4人は知らず知らずのうちに沖に流され、岸から100メートル離れたところで、女子生徒が溺れ、助けを求めた。

女子生徒の緊急事態に、男子生徒はすぐさま助けに回ったが、2人が新たに溺れる惨事となった。残った1人が慌てて岸に戻って助けを呼び、携帯電話で通報した。救助に向かった13歳の少年は、自分が過去に溺れた経験から、“救助には浮き輪が必要だ“と分かっていたという。

的確で素早い判断力を持つうえに、勇敢なこの少年。学校でもさぞかし優秀な生徒かと思えば、意外にも教師が頭を悩ませる問題児だという。現地メディアが少年の通う学校に取材に訪れた際の教員の反応は「また何かやったのか」だった。

少年は授業中もじっと座ってられないほどに、活発な性格で、勉強嫌い。教室の壁に落書きをする、廊下で拾ったボトルやかばんなどは、階下に投げ捨てる。それが誰かに当たろうが当たるまいがお構いなし。何度も指導を受けているという。

しかし、大きな問題を起こしたことは一度もない。少年の友達の話では、「やんちゃだけど、誰かが苛められてると聞けば体を張って文句を言いに行く」という。随分頼もしい性格のようだ。

少年の武勇伝を知った教員は、ほっとした様子で「来学期には水泳部に誘わなくては」と、少年の功績を喜んだ。問題児から一躍ヒーローとなった少年。珍しく、来学期が待ち遠しい夏休みとなることだろう。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)