エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】『僕が言いたかったのは、たぶん・・』SCHOOL OF LOCK!を退任するやましげ校長が最後の言葉。

2005年10月から4年半、FM番組『SCHOOL OF LOCK!』を支えてきた、やましげ校長が4月1日に最後の授業を終えた。校長は最終日も多くのリスナーと電話で話して最後まで生の声で彼らを励まし続けた。そして彼が考え抜いた末に、黒板へ書いた言葉は意外な内容だった。

SCHOOL OF LOCK!は、やましげ校長(山崎樹範)と、やしろ教頭(カリカの家城啓之)が進行するFM番組として、中高生に人気の番組だった。
番組はもちろん継続されるのだが、番組の顔ともいえるやましげ校長の退任で生徒(リスナー)からは別れを惜しむ声が多数寄せられた。
中には「今、校長を送る会をやってます」と男子6人で送別会をしている写メを送ってくる者もいた。
最終日とあって、いつも以上に生徒らに電話をかけまくり直接話すやましげ校長だが電話がつながらない者も少なくなかった。
しかし、校長は「ああ、○○も忙しいんだな」と次々と電話していき、留守番電話になっている者にはメッセージを入れた。
例えばハガキ(メール)に
「今日はフェリーで大学のある大阪へ移動してる頃です」
と書いてあれば留守電に
「お前も、今船の上にいるんだな!新しい生活に向けて頑張れよ」
というような言葉を残しておくのだ。
後でそれを聞いた生徒の驚き、喜ぶ顔が浮かぶようである。

以降、放送の終盤から、別れの言葉までをお届けしよう。
(発言者、リスナー名など正確でない点はご了承のほど)

やましげ「最初の頃を思い起こせば、この言葉がこの学校の土台を作った」
やましげ・やしろ『だいじょうーーーぶ!』
やましげ「何があったって大丈夫だといい続けた最初の一年だったな」
やしろ「今は、確信に変わってきたね」
やましげ「ホントに大丈夫だからね」

リスナー高校生男子「最後にでっかいウソをついて欲しい」
やましげ「この場に及んで、俺になんのウソをつけっていうの?」
リスナー「ウソじゃなくても一言残して去って欲しいです」
やましげ「『100%みんなを幸せにする』って言って、まだできてないと思うし。
『みんなをほっとかない』としながらここを出て行くことも含めて、大きなウソと・・・」

そして改めて校長はこう話した。
「僕は、ウソを本当にするためだけに生きてます!・・・こんなんでいいかな」
リスナー「ありがとうございます」

そして、いよいよ校長が最後の言葉を黒板に書く時間がやってきた。
やましげ「最後に伝えたいことはもう言い尽くしてきたけどね。それでも、なんか書かないといけないので書けるだけ書きます」
と校長は黒板に何かを書き始める。
やしろ教頭「なるほど・・・僕らがやってきたのはこういうことですもんね!」
校長はひたすら何かを書いている。
やしろ「これは、かかるね、書ききれますか?正直、いままでで一番字は汚いけど。今回は、書き終わってから校長に直々に読んでもらいましょう」
夢中で書き続ける校長だが、一旦手を止めた。

やましげ「まだまだ書くけど・・・・黒板に書いたのは。
イシマイル
カキピー
モコリコ
ジュンイチ
タコイチ
ホワイトガール
先生アノネ
ことのは
バキュームゆめこ
ヤマアラシ
ドラド
ナナミカン17
アオイ
ハズキ・・・・・この後もいっぱい書きます。
書けるだけ書きたい、このちっちゃい黒板じゃ全然足りない!」

校長が書いていたのはこれまでにやりとりのあった生徒(リスナー)の名前だったのだ。

やましげ「本当に僕が言いたかったのは・・たぶん・・君の名前です!僕らは君の名前を言いたかっただけなんです。この4年半」
「『この広い世界で君の事を知ってるよ。君の事を考えてるよ』
そんなヤツが絶対にいるんだぜってことを、僕はただただ4年半伝えてきたかったし伝えてきました。ホントに僕が4年半やったのはそれだけです」
と涙声まじりで語った校長は最後にこう叫んだ。

『俺が。お前を。ちゃんと見てんゾっちゅうこと!!!』

♪もうすぐここを旅立つ君に
 さよならじゃなくこの歌を歌う・・・♪

エンディングに流れた曲は、LOST IN TIMEの『旅立ち前夜』
校長自らと、春に新たな生活をはじめる生徒らにふさわしい楽曲だった。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)