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【名盤クロニクル】チャーリー・ヘイデン「Now is the hour」

2010年3月8日 20:13

(画像提供:Amazon.co.jp)
白人巨匠ベーシスト、チャーリー・ヘイデンが古き良きアメリカとジャズへの限りない愛情を注いだアルバムである。クァルテットウェストというプロジェクトでの演奏であるが、これに甘さを廃した上品なストリングスを加えて、極上のジャズアルバムに仕上がっている。




ベースという楽器は本来、脇役に徹するべき楽器なのだが、多くのベーシストはまるでギターに対抗するような猛烈な早弾きを披露することが多い。

しかし、ヘイデンは脇役に徹しながらもベースの一音一音が屹立しており、まるで人生の晦渋を知り尽くしたような深みのある演奏を聴かせる名手である。

そして、このアルバムの演奏をいっそう引き立てているのが、サックスのアーニー・ワッツである。彼は80年代のフュージョン全盛時にデビューしており、どちらかといえばイージーリスニング的なプレイヤーと見なされていたが、そのノスタルジックな音色は非常に個性的であった。
そのノスタルジック・トーンがヘイデンのベースと出会って、実に豊かに開花したと言えよう。

ジャケットデザインも素晴らしい。これは写真家ロバート・キャパが撮影した第二次大戦終結を祝う街の様子である。非常に有名な写真なので、見たことのある方も多いだろう。

もし、恋人か友人の女性から、「初めてジャズを聴くんだけど、何がいいの?」と相談されたら、無難なところでオムニバス盤を聴いてもらうのが基本だが、もし、「愛をささやく」つもりなら、このアルバムを推薦しておくとよいだろう。

甘くはないが、木訥でもない微妙なところでのムーディさが、二人の愛を高めてくれるに違いない。

(収録曲)
1. ヒアズ・ルッキング・アット・ユー
2. ザ・レフト・ハンド・オブ・ゴッド
3. レクイエム
4. バック・ホーム・ブルース
5. ゼア・イン・ア・ドリーム
6. オール・スルー・ザ・ナイト
7. デトゥアー・アヘッド
8. ブルー・パール
9. ホェン・トゥモロウ・カムズ
10. パロ・アルト
11. マラブルズ・パラブル
12. ナウ・イズ・ザ・アワー
(TechinsightJapan編集部 真田 裕一)


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