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(ジャンル:クラシック)
もしクラシック初心者が「ブルックナーを初めて聴くのですけど、どれを聴いたらいいですか」と相談する場合、相手を慎重に選んだ方が良い。
なにしろクラシックファンごとにこだわりがあって、絶対に決められない。相談相手が複数いた場合は、ケンカが始まったりするほどだ。
しかし、実は意外と答えは簡単なのだ。「初めて聴く曲なら交響曲第4番。指揮者は誰でもよいけど、ウィーン・フィルかベルリン・フィルが演奏しているもの」を選んでおけば、おおむね間違いない。そんなオススメ盤が今回紹介するギュンター・ヴァント指揮ベルリンフィルによる交響曲第4番である。
ブルックナーの交響曲には、原点版とかハース版とかさまざまな版があって、ファンは演奏者の違い、版の違い、録音の違いなどを巡って、いろいろ議論するのが楽しいのだが、議論もあまり白熱しすぎると、音楽が縁で仲良くなったはずの友人が、ブルックナー演奏の意見の対立で絶交したりという、困ったことが起き始める。
ブルックナーの音楽は、誤解を恐れずに言えば、ヒーリング音楽として山河や大気そのものに浸るつもりで聴けば、何も難しいところはない。初めて聴くと、やたらに長く、とらえどころがない音楽に聴こえる。しかし、時間の経過とともに、小川のせせらぎを思わせる愛らしいメロディや雲の流れを見上げるような雄大な旋律、巨大な山岳のを思わせる盛り上がりなどが見え始め、大自然と一体化するような魂の喜びが感じられる。
こういった体験がもっとも気軽に味わえるのが、交響曲第4番なのである。実際にコンサートでの演奏回数も非常に多い人気曲だ。
ブルックナーの交響曲は基本的に9曲があるが、初心者なら、第4番、第7番、第8番、第9番を押さえておけば十分であろう。ブルックナーの音楽は素晴らしいが、一生をブルックナーに捧げるのでもない限り、ほかにも聴くべき音楽はたくさんある。
今回選定したヴァント指揮の録音は、演奏がベルリンフィルであることと、一般的に評判が高いという単純な理由で選んだ。
異論は多々あるだろうが、人気盤が評判がよいのは、それ相応に素晴らしいからなのだ。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)
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