writer : techinsight

【ドラマの女王】このドラマにこそ気合と予算を。阪神・淡路大震災15年ドラマ『その街のこども』。

今回の【ドラマの女王】は、1月17(日)にNHK総合で放送される阪神・淡路大震災15年 特集ドラマ『その街のこども』だ。

昨年、佐藤江梨子が市川海老蔵の結婚報道について聞かれて、神戸市内の「慰霊と復興のモニュメント」の前でボロボロ泣いていたのがこのドラマ。実は、震災の被害者を思うとドラマの会見を自分のくだらない話題で汚された事が悔しかったからだそう。そういう優しい気持ちは大事。記者はサトエリの涙を素直に信じる。
『オトコマエ!2』(NHK総合)の、瓦版売娘・なつめ役の記憶が新しい佐藤江梨子はニューNHKっ子。対し、叩いてホコリのひとつも出ない森山未來は、『リミット』以外のドラマはパッとしないが、映画・舞台じゃスゴイ。『フィッシュストーリー』で見せた軽やかさを活かし、今年は舞台でフランツ・カフカの「変身」もやる。でも童顔。おそらく10年後も20代の役をやっているだろう。『その街のこども』は、震災当時“こども”だった若者(森山)が、神戸で知り合った女性(佐藤)と共に追悼式に向かうという、少々ラブストーリー風味なドラマ。森山は、神戸市灘区出身なのでNHKの震災番組に出るのは3回目なのだそう。若いなりに「震災後15年」には思いがあるはずだ。

他にもキャストがいっぱい出てくるのかと思ったら、ナント佐藤と森山の二人だけ。やる時間も深夜だし、「阪神・淡路大震災15年 特集ドラマ」と銘打っている割にはNHKの“やる気”を感じない。年末・新年とやたらめったら放送している『龍馬伝』の「前置き番組」の予算を少し回してほしいところだ。

(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)