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クラウド基盤を活用し ユーザーのIT環境をデータセンターで管理する 「ワークプレイス-LCMサービス」を販売開始 富士通

クラウドサービスの有効性を強調しつつ、自社管理ノウハウを手放したくないユーザー企業のためにプライベートクラウドなるソリューションも流行とした2009年であったが、今般、富士通が提供する 「ワークプレイス-LCMサービス」は、企業内において多様化・マルチベンダー化するICT機器の調達、導入、日常運用や最新環境への移行など、さまざまな作業を、全て月額料金で提供するアウトソーシングサービスである。

中核となるサービスは、セキュリティ面の優位性と「いつでもどこでも」自分のデスクトップ環境が使えるSaaS型仮想デスクトップの提供と、
パソコン、シンクライアント、プリンタ、複合機、オフィスに設置された部門サーバなど、エンドユーザー環境を構成する多様な機器・ソフトウェアについて、ライフサイクル全般にわたるさまざまな作業を同社が全てアウトソース受託する。

また、メールやファイルストレージ、ユニファイド コミュニケーションなどの業務効率を高める各種コラボレーションサービス、安心・安全に社内ネットワークへのモバイル接続などを実現するネットワークサービスも合わせて提供する。

ユーザー企業は最小限の端末とネットワーク機器さえあれば、富士通のクラウド基盤に全て任せることができるのがポイントだ。

サービス管理の基盤となるインシデント・問題管理、構成・資産管理、資源配布などを行うサービスマネジメントシステムを同社クラウド基盤上に設置し、標準環境として整備することにより、リードタイムの短縮、初期導入コストを削減し、エンドユーザー環境の運用品質の標準化や品質の向上に貢献する。

これは、概念的には従来から存在するアウトソーシングをより徹底した形で実現しようとするもので、特に早期の環境立ち上げを要するSOHOなどにとっては、豊富な先進的ノウハウを利用料金のみで実現可能なところが魅力と言える。

まずは仮想デスクトップから試験的に導入するのも一つの有効な方法である。仮想デスクトップサービスの料金が 仮想PC1,000台利用時で1PCあたり5,000円/月(導入費不要)となっている。

これで、会社、出先、自宅いかなる場所からでも自分の環境が操作でき、地理的な制約にとらわれないワーキング環境が手に入る。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)