松山ケンイチ、新垣結衣、渡辺謙。この秋公開の話題の映画に主演している3人が、本格シアターカルチャーマガジンT. [ティー]秋号、(映画館TOHOシネマズで販売中)にて、“自らを撮影する”セルフポートレートに挑戦した。秋号ではそうして撮影された各スター3種類の違う表紙が選べる。撮影現場での各自の様子や、映画の話にとどまらないプライベートな心境も語られるインタビューも興味深い。
まずは、現在公開中の『カムイ外伝』に主演の松山ケンイチ。梅佳代による『ウルトラミラクルラブストーリー』の写真集の撮影時、当初は「写真はキライ」といいながらも、自然に様々な表情を見せた松山。T. [ティー]では自分で自分を写すセルフポートレートだけあってかつてバラエティ番組で披露したローバート・デ・ニーロのモノマネやコマネチ!など、普通の撮影ではありえない“おふざけ”を見せた。しかし、いざ出来上がってみるとどれも自然にフレームにおさまっている。ゴムのように柔軟な顔の筋肉同様、若い心も柔軟な松山。映画についてのインタビューでは、その器用でも不器用でも無いありのままの松山ケンイチで答えている。
2番目に登場は、現在公開中の『BALLAD 名もなき恋のうた』(山崎貴:監督、草なぎ剛:主演)で廉姫役を演じている新垣結衣。10代の頃からモデルとして活躍する彼女は、カメラマンのいないセルフポートレートにはちょっと戸惑っていた。しかし歌手やアーティストとしても活動を広げているガッキーだけあって、「表現者」としてのカンは抜群。片目隠し、オドロキ、両手をあげての大喜びなどのポーズを次々見せている。彼女が表紙のT. [ティー]が大人気なのが納得。映画のお姫様とはちょっと違う、いたずらっぽい表情のガッキーは可愛さ2倍だ。ちょっと悲しいストーリーの映画に関してのインタビューでは、沖縄出身であるゆえに平和への強い思い入れを語っている。
そしてラストが10月24日(土)公開の映画『沈まぬ太陽』(若松節朗 監督)に主演する渡辺謙。ハリウッド俳優としての実績も積み、ドーンと構えているように見える渡辺謙が自身の意外な一面をサラリと応えるインタビューは興味深い。
山崎豊子原作の『沈まぬ太陽』は、3時間を超える大作。航空会社を舞台としたノンフィクションでありながら実際の墜落事故も盛り込んだリアルな社会派作品だ。中東やアフリカへのロケも挟み、真正面から主人公に向き合ったという渡辺は、映画公開直前に50歳の誕生日を迎えるが、寺山修司が47歳で、石原裕次郎52歳でこの世を去った事を考えると、「自分はこんなにヘラヘラしていていいのか。」とも思うそう。また、役作りにはとことん悩むとも告白。世界で活躍する大俳優・渡辺謙の心はとても正直である。
ベテラン俳優とは思えない軽やかで高いジャンプを披露しているセルフ・フォトも必見。ケン・ワタナベはダンディでありながらも常にキュートだ。
本屋さんやamazonでも売ってない、本格シアターカルチャーマガジンT. [ティー]秋号。今号ではさらに洋画情報や、イ・ビョンホンを始めとする韓流スターを50人以上もピックアップしている。映画館(TOHOシネマズ)で購入可能
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)