writer : techinsight

【ドラマの女王】実は“草食”じゃない小池徹平と“モデル体型のセンセイたち”『おひとりさま』

今回の【ドラマの女王】は、観月ありさ主演『おひとりさま』(TBS系)。たとえ旅行だろうと、居酒屋だろうと、臆せずどこでも一人で行く女性・おひとりさま。結婚も出産もしないで働く「負け犬」女子を、自分たちが肯定して言う言い方として、ご本人たちと彼女たちで儲けているマーケットでのみ通用する。そんな役どころにぴったりな観月ありさが、金曜の夜に大暴れしてくれるらしい。「伝説の少女」もアラサーとなり、かなり強くなってしまった。

どちらかというと、5、6年前にピークを迎えた「おひとりさま」文化。エステや韓国旅行に始まり、ゴルフにベリーダンスまで多種多用なアフターファイブのお楽しみを提供し、贅沢に慣れた女性たちの婚期を遅らせてきた。

聖華女子学院高等学校の日本史・教師。秋山里美(観月ありさ)もそのひとり。しっかりと働き、オフを充実させた結果、33歳を過ぎても独身。恋人もいないらしい。そんな状況を彼女いわく、「結婚できなんじゃないの!しないの。」という。ついでに部屋も「片付けられないんじゃないの!片付けないの!」で、ぐちゃぐちゃ。

そんな秋山は、臨時教師としてやって来た今はやりの草食系男子として女生徒のみならず同僚の女教師までチヤホヤする23歳の神坂真一(小池徹平)の存在がうっとおしい。つい最近までフリーターだったという神坂は、やることなすこと半人前で弱腰。なんでもひとりでやっちゃう秋山にしてみれば甘ったれた若者にしか見えない。そんな神坂は、友人原田くん(橘 慶太)の家に居候。連続ドラマ初出演のw-inds.橘 慶太、セリフがぎこちない。
歓迎会で酔って正体を無くした秋山をおんぶして家へ運ぶ神坂。大柄のありさを背負う小池がいまにも倒れそう。送ってあっさり泊まっちゃうあたり、Hはなくても展開が早い。その翌日、新人の失敗をひとりでなんとかしようとする“おひとりさま”を助ける神坂の(自分のせいだけど)一件が片付いて、今度は酔った小池をありさが軽々担ぐ・・・・。

みどころは、大きい女先生と小さい若男先生の「THEかぼちゃワイン」的(知らない人はお父さんに聞いて)な展開と、松下奈緒、鈴木亜美、北川弘美 麻尋えりか、酒井若菜といった、観月ありさを筆頭にみんなキレイでスタイルがいい女子高の先生たち。その極めつけがオシャレな服着てさっそうと歩く校長先生の真矢みき。なにここ?モデル学校?

昨年夏は「シバトラ〜」(フジテレビ系)で“童顔刑事”役だった小池徹平。「ホームレス中学生」を経て、11月公開の映画「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」では、めちゃめちゃコキつかわれるプログラマーを演じている。ニートからデカまでいろいろな役をこなせるあたりが貪欲で、実は小池はちっとも“草食系”な男子ではない。ソロで歌手活動もしながらダラダラ「WaT」を続け、ビミョウにウエンツを“引き立て役”に回しているところなど、まさにドSな印象さえある。そんな小池演じる年下ボーイがやわらかく葦のような心で、ギスギスした“おひとりさま”をどう包むか、それはそれで見どころである。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)