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【パソコン快適活用術】最強にほぼ近いバックアップ「パリティメーカー」

2テラバイトのハードディスクが大幅に値下がりし、普及価格帯に入ってきた。もう容量はお腹いっぱいというユーザーも多いかもしれないが、フルハイビジョンの動画データを貯め込み出すとあっという間にディスク容量を圧迫する。
これははるか昔のフロッピーディスク時代から変わらない、いたちごっこである。
そうした状況下、非常に効率的かつ便利なバックアップソフトを紹介したい。

パリティメーカーは、二つのディスクのバックアップデータをひとつのバックアップ用ディスクに効率的に作成し、壊れたディスクのデータを復元する。

バックアップの効率を高めるために、パリティメーカーは、バックアップ対象のそれぞれのディスクのデータから算出されたパリティデータをバックアップデータとして保存する。
この技術は、RAIDに用いられている技術と同じもので、ディスク一つ分の容量で、二つのディスクのバックアップを作成することができる。
ディスクが一台壊れたときには、バックアップデータと、他のディスクのデータから、壊れたディスクにあった失われたデータを復元することができる。

いわば「なんちゃってRAID」である。本格的なRAIDシステムを構築しようとしたら、相当の出費を強いられることになるが、本ソフトを使えば、2台のディスクをミラーリングしながら、パリティデータを別ディスクに保存して、最強に「ほぼ」近いバックアップが可能だ。

パリティデータは一種の「保険」なので、ディスクは立派なものでなくてかまわないだろう。パソコンマニアの友人に頼めば、不要なディスクを回してもらえるかもしれない。

もちろん、本格的なバックアップ態勢を整えるならば、RAIDシステムの導入が必要となるが、パーソナルレベルではRAIDの構築それ自体が楽しいというユーザー以外は、コスト面を考えると引き合わない。

お手軽にRAID風バックアップ態勢がとれるユニークなソフトである。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)