writer : techinsight

【金融ブラック・コラム】”300万円”は安い?年収について考える。

格差社会が到来して、年収300万円台が当たり前。独身者にとっては「300万円もあればいいじゃん。」と思うかもしれないが、この金額では独立した生活はきびしく、親元で暮らしてでもいないとなかなか貯金ができない。シングルマザーや、男性でも一家の大黒柱が年収300万円程度であれば、お金が足りず、子供が大学進学をあきらめたり、なにかしらの援助が必要になってくる。でもご近所にはリッチな家庭もたくさん・・・・。みんな年収っていくらなの?年収アップの方法ってあるの?

【金融ブラック・コラム】
それぞれの年収を比べてみる。まずは、年収300万円に届かないフリーターたちから。時給1000円で朝9時から夕方6時まで、途中休憩1時間引いて8時間働いている人を基準に計算する。

A(年収200万円以下、派遣やフリーターは?)
日給8000円で、土日お休み。 一ヶ月に約20日働いたとする。
8万×20日で月収16万円。単純に12ヶ月計算して だいたい年収192万円。
そこから交通費や保険、税金等が引かれ、フリーターはフルタイムで働いても残業をしなければ年収200万円以下。仕事は肉体労働や単調な作業が多く、雇用保険もボーナスも無い。フルタイムでも雇用主の都合で契約の更新をしてもらえない事もある。また、病気やケガの保障、仕事が無い時の保障も無い場合が多い。

B(年収300万台の正社員の場合)
一般職の女性社員の基準とされている年収。インセンティブ(特別報酬)や業界によっても違う。(日給計算と同じ要領で算出した)だいたいの月収+残業で16~25万円×12ヶ月にボーナスがあれば年に1~2回支給され、(1ヶ月で16万円、2ヶ月で32万円)それをあわせると「300万円~350万円」。通勤交通費は会社が支給。税金と社会保険などが引かれる。会社によっても違うが、正社員であれば、退職金(一部積み立て)や雇用保険など「会社に負担の義務」がある支払いが多く、世帯主に住宅手当てなどが支給される場合もある。現在、子を持ち家庭生活を営めるギリギリの年収と見られる金額。

C(年収500~700万円までの正社員)
つい最近まで20代後半から40代中半までの“サラリーマンの世帯主”の基本的とされて来た年収。リストラに伴って年収300万円以下に落ちる可能性が大きい。自営業で生計を立てている人は「諸経費を引いて」このぐらいの収入を見込む。月収30万円~50万円程度、ボーナス、インセンティブ、各種手当て。この程度の年収で、普通に結婚し家族を養うとかかる家賃や住宅ローン、教育費がまかなえると言われる。(地域格差あり。)また、年齢的な立場上、交際費にもお金がかかる。

D(年収1000万円以上)
一部の上場企業の社員や、官僚、勤続年数の長い公務員、不動産所有者など。芸能人やスポーツ選手などの特殊技能を持っている人、身体的に危険の多い仕事に就いている人、金融のバイヤーなどリスクは高いが大きな利益をもたらす人もあてはまるが、これらの職は一般的に収入の落差がはげしく、「稼げる期間が短い」場合が多い。同じ年収1000万円でも「天下り先」で長く収入が見込める官僚などと2極化している。

悠々自適、年収1000万を超える生活を何十年も送り、数千万円の退職金、高待遇の「天下り先」まで用意されている公務員から、交通費も有給休暇もない、まさに“不利”(フリー)な働き手としか言いようが無い派遣・フリーターまで様々な年収。生活を分けるカギとなる「年収300万円台」を脱出するヒントをFP(ファイナンシャル・プランナー)資格取得のプロである『スキラージャパン』伊藤亮太氏が伝授。どうやら職業選びとスキル・アップにカギがあるようだ。

【金融ホワイト・コラム】
苦しい生活の中でも、明日を夢見て努力する人は必ず報われると思います。頑張った人は頑張らなかった人よりは年収アップに近い所にいるはずです。しかし、頑張る方向をあやまってはダメでしょう。収入のみを考えたら、例えば介護ヘルパーの資格よりもFP(ファイナンシャル・プランナー)資格などを取得して金融機関に勤める方が年収が高くなる傾向があるといえます。

ただし、今の仕事にやりがいを感じているかどうかによっては、収入だけで職業を変えようと考えるのは間違いです。例えば、介護ヘルパーはきつくて収入が低い職業ではあると思いますが、やりがいはかなりある仕事です。今後の超高齢社会の日本においては、なくてはならない存在ですし、ますますその重要性が認識されることとなるでしょう。ヘルパーより更に上のケアマネジャーや、“老人食”を得意とする調理師も兼ねるなど、「介護労働」にプラスした収入を得られる資格を、働きながら取得していくのもいいと思います。

年収300万円以下を脱出したいと思ったら、10年後、20年後の年収を考えてみましょう。同じ仕事を続けてできそうですか?そうであれば、根気よく続けましょう。正社員であれば少なくとも今の給料よりは上がっていく可能性はあります。今の時代、仕事を転々としていると、結局は生活資金も資格を取るためのお金も得られません。じっと耐えるのも年収300万円以下から脱出する方法ではないでしょうか。

(ホワイト・コラムからわかる事)
資格をとることがすべてではないが、資格を取得して自信をつけて、頑張って生きる。そうする事も、年収アップをもたらす近道なのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)