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新型インフルなどの「感染状況確認」システムを提供 サイボウズ

2009年の新型インフルエンザが企業に与えた教訓は、会社は社員だけではなく社員の家族の感染状況も確認して、出社可否の指示を出すための連絡システムを整備しなければならないということだ。

こうした状況を受け、BCP(事業継続計画)の一環として、グループウェアの機能を拡張し、パンデミックに備えるための「感染状況確認」システムが、サイボウズから提供された。

当該システムは、Webデータベースソフト「サイボウズ デヂエ 8」をベースに、新型インフルエンザの感染拡大に対応する「感染状況確認」を行うテンプレートである。

これを使用することで、企業が全社員に自宅待機措置を取っても、全社員の健康状態を容易に把握することができる。

主な機能として、登録していない(できない)状態の社員や感染した社員をワンクリックで抽出したり、体温が38度を超える場合は赤色に変化し、ひと目で状況を把握することが可能となっている。

プライバシーに配慮して、アクセス権の機能を使うことで、人事担当者など限られた社員にのみ全社員の状態の閲覧を許可することもでき、家族の健康状態も合わせて把握することが可能だ。

自宅からの安全なアクセスを可能にする「サイボウズ リモートサービス」を利用することで、インターネットにつながる環境があれば、いつでもどこからでも上記の「感染状況確認」ライブラリにアクセスできる。
これにより、自宅待機中でも企業と社員が安心して密に連絡を取ることが可能だ。

万が一、パンデミックに突入した際に、止められない業務を自宅で処理するための仕組み作りも併せて必要になるが、自宅待機中の社員同士が連絡を取り合って業務を進めるために、グループウェアにはその中核となるべき使命が課せられていると言えるだろう。

(TechinsightJapan編集部 真田裕一)