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久々にニコラス・ケイジの主演映画を見た。闇の心に光が射した暗殺者を描く『バンコック・デンジャラス』。親日派としても知られるニコラス・ケイジ、彼は今やアジア全体がウエルカムな存在の俳優さんで、今回は香港出身の双子兄弟の監督からのオファー。タイを舞台に暴れ回っている。ニコラス・ケイジによる、理想的なスナイパーぶりに、「あのドラマ」も、「あの映画」にも満足できなかった記者の欲求不満は一気に解消されてしまった。
凄腕の暗殺者ジョー(ニコラス・ケイジ)は、今までは仕事のニオイを消す為に、引き際に必ず資金運びなどの為に雇っていた使い走りを電気ショックで殺し、カムフラージュに薬物を注射をして逃げていた。その他にも、「カタギの人間とかかわらない。」とか、「ある程度したらその場所を離れる。」など、自身に課した殺しのルールを頑なに守り、100%の成功率で仕事をこなしている。
なぜか東洋の武術に長けていて、実にクールで屈強な男ジョー。でもその目は寂しく人間的である。「ワイルド・アット・ハート」から20年以上、ニコラスを見ている記者だが、もしかしたら、彼は今が一番カッコイイかもしれない。やせて、なんかちょっと髪の毛増えてるような気がするんだけど、気のせい?
お決まりの悪の元締めによる「暗殺指令」を受けて、わかりやすい悪党を殺しにかかるジョー。いつもは良心の呵責を覚えることなく消してしまえる使い走りのはずが、現地雇いのコン(シャクリット・ヤムナーム)とは、アジアの雰囲気に飲まれてだんだん仲良くなっていってしまう。そして自ら課したルールを破り、耳の不自由な薬局の娘フォン(チャーリー・ヤン)と恋に落ちていく。うーん、魅惑の町バンコクはデンジャラス!
心境的には、『湯けむりスナイパー』の源さんみたい感じなんでしょうが、深夜のお色気ドラマと違い、こちらは手加減ナシにバンバン拳銃ぶっ放して、アクションも満載。『レイン・フォール/雨の牙』の人を傷つけない椎名桔平ちゃんには、全く満足できなかった(そっちの方がやさしいが)記者だが、ニコラス・ケイジ様のスナイパー振りには惚れ惚れ。冒頭から脳天に一発!、物売船の行きかう汚い川で“苦しい暗殺劇”をやり遂げた後にはスッキリしたわ。「これぐらいやってくれないと女は濡れないんだよ!。(D・メタルシティの松雪泰子風。」まさにそんな感じ。ドSですから。
映画のポスターのタイトルの横に「唯一のミスが、全てを狂わせて行く」とあるが、全てが狂うキッカケは決してミスではない。長らくヒットマンなぞやっていると、相当精神に負担がかかってしまい、“ものすごく人恋しく”なっても仕方が無い。コンの素質を見抜いて弟子にしてみたり、フォンとデートしたり、ジョーの冷徹な心のタガはずっと前から外れていて、バンコックで全開しただけ、これも運命である。
ジョーが殺し屋に疲れてしまい、ルールを破ったようにニコラス・ケイジも最近、「仕事疲れちゃったから、俳優もうやめたい。」とか言ってるみたいだが、記者は『バンコック・デンジャラス』を見て即座に思った。“やめたらもったいない”と。
「ニコラス様、あなたの魅力はこれからですよ、いつものあなたはギラギラしすぎ、俳優は枯れてから魅力的な演技が出来るのです!俳優やめるなんて言わないで、続編を!!」といいたくなる程上出来の『バンコック・デンジャラス』。公開3週目に入っているから、まだ見てない人は、急いで映画館に行く事をオススメする。
続編は、ストーリー的には難しいかもしれないが。
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『バンコック・デンジャラス』
監督:オキサイド&ダニー・パン
出演:ニコラス・ケイジ、チャーリー・ヤン、シャクリット・ヤムナーム
『バンコック・デンジャラス』は現在公開中。オフィシャルサイトはこちら。
(編集部:クリスタルたまき)
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