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スチャダラパーANIの隠された才能。シニカルな日常フォト。

2009年4月29日 13:50

24(金)東京阿佐ヶ谷ロフトAにて開催されたイベント、『テレビマンズ(大根仁・岡宗秀吾)のプライベートレッスン3』。テレビ界の人気ディレクター2人による、テレビにあんまり関係の無い“ムダに溜めたムダな知識”を皆に披露するというお勉強会。ビールを一杯やりながら一週間の疲れを洗い流すにはピッタリの脱力イベントだ。そこに特別ゲストとして登場した“ヒップホップの重鎮”による面白フォトの数々が紹介された。




独自の“授業スタイル”で人気のこのイベントは今回で3回目。一時間目の授業は、『週刊真木よう子』など人気番組のディレクターを務める大根仁氏による講義「おそるべきBOØWYコピーバンドの世界」。1980年代、ジャパニーズロックを牽引し多くの地方中高生男子に 勘違いとトラウマを植えつけたバンドBOØWY。 当時日本中のなりきり氷室、布袋が文化祭やライブハウス、または自宅で大暴れしていた。そんな「群馬県の星」BOØWYについての講釈に加え、ユーチューブにアップされている、未だにBOØWYのコピーバンドを続ける人たちの勇姿を見ながら、笑ったり切なくなったりするというコーナー。次世代に引き継がれるBOØWY、夏祭り会場のBOØWY、訳のわからないスナックや披露宴会場で繰り広げられる様々なBOØWY(コピー!)の演奏、やってるご本人たちは大真面目な映像が楽しい。

2時間目は、おだやかな関西弁の語り口の岡宗秀吾氏による講義「オカルト現象最新報告2009」。ちょっとした時間ができると、すぐミステリーサークルの事を考えてしまう夢見がちな岡宗氏。彼が最近ネットでチェックしている未確認生物・UFO・都市伝説などなど・・オカルトものを報告した。海外(主に南米)で撮影されたUFOやその他の未確認物体、芸術的なミステリーサークルの紹介、実はでっかい天使の写真やチャチな悪さをする(姿無き)幽霊がカワイイ。その他モハメド・アリの試合に映るマイケル・ジャクソンなど、ネット界では話題の興味深い現象の授業に会場は笑いにつつまれた。

そして休憩を挟んでの3時間目。1990年のデビュー以来、ヒップホップ界の最前線で活躍するスチャダラパーANIによる、面白いフォトグラフィックの世界の紹介。桑沢デザイン学校の出身であるANI氏は、音楽活動のかたわら写真を撮り続けている。それは決して、「オシャレな瞬間」を意識したような作品ではなく、街の落書きや(しかも下手なやつ)、看板の鉄サビ、駒沢公演の剥がされたむき出しのコンクリートなど、一見まるで芸術とはかけ離れているものばかり。しかし、そこには人々が息づく街の姿や、愛する人間たちのユーモラスな日常が織り込まれている。(リトルモア社より、写真集、『ブリングザノイズ』発売中。)

今回のイベントでは、ANI氏がフィルムカメラからデジカメへの移行期、インターネットから集めていたという画像を交えてのトークに発展。数々のスポーツ選手の勇姿や、犯罪者、警察に押収された麻薬の袋など、ニュースでおなじみの画像が延々と流され、それらをあらためて見てみるとシニカルな笑いが一杯。ただ時代の波に流されて見過ごされていく瞬間の絵を集めていく事は、意味のある事とANI氏は考える。音楽家としてのANI氏しか知らかった記者も惹きつけたANI氏の軽妙なトークに満員の観客もおおいに沸いていた。本業のライブに加え、ダンス・イベント(5月15日~17日、世田谷パブリックシアター)にも参加。今後もANI氏の活動に注目である。

こんな楽しい瞬間が、日々繰り広げられるライブ・スペース『阿佐ヶ谷ロフトA』。次回の『テレビマンズのプライベートレッスン』は同会場で夏に予定しているが、それまでも毎日たのしいイベントが行われている。こんな大人の遊びにも、たまには足を運んでみよう。

(編集部:空野ひこうき)
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