イタすぎるセレブ達

writer : tinsight-yokote2

【イタすぎるセレブ達】元恋人と医師の逮捕で、いよいよ故アンナ・ニコール・スミスの死因解明へ。

2007年2月フロリダ州で、最高の人気を誇るプレイメイトと言われたアンナ・ニコール・スミスが、薬物の過剰摂取が原因で急逝したことは記憶に新しい。長女ダニエリンちゃんを産んだ数日後に、長男ダニエル君の突然の死を経験したスミスは、苦悩の日々を薬物で慰め、自身もそのたった5か月後に悲しい死を遂げた。しかし2年経った今、当時の周辺人物が、故意に彼女に薬物を供給した容疑で続々逮捕され、現地フロリダ州の法務局も改めて調査を開始した。

老いた大富豪との結婚により、15億ドルとも言われる遺産をスミスが受け継ぎ、長男ダニエル君がその相続人になっていたことから、ふたりの続く不審死に、世間の目は周辺人物による悪意の操作の可能性を感じ取った。しかし元からスミスは薬物に依存する生活であったことから、長男の死による悲しみを紛らわせるために薬物の量を自発的に増やしていた、という周囲の主張に疑う余地がなかったのも事実である。

しかしその後、スミスが亡くなる前のバハマの別荘での様子を映したビデオが出回る。薬物の影響でヘロヘロになり、顔におかしいペイントを施し、フラフラして育児もおぼつかない様子のスミスを、当時同棲していた恋人(結婚説もあるが、婚姻届は受理されていない)のハワード・K・スターンという弁護士が撮影したビデオである。

この中でスターンは言動のおかしいスミスに対し、「アンナ、おかしいよ。マッシュルーム・トリップかい?」と尋ね、撮影をやめてと何度もお願いするスミスに、「これは後でいいカネになるだろうな」とスターンはつぶやくように返事している。

このビデオは、確かにスミスの薬物依存を明らかにしたと言える。しかし同時に、恋人のスミスがおかしくなっている様子を何としてもビデオに収めたいとする異様な執念と興奮が垣間見られるため、スターンはスミスの薬物摂取を逐一把握しており、後に亡くなることを予感していたのではないかと話題になった。

今月初め、そのハワード・K・スターンはスミスに故意に危険な薬物摂取を促し続けた容疑で、そしてサンディープ・カプア、クリスティン・エロシェヴィッチというふたりの医師が、スミスに不法な薬物を処方し供給した容疑で逮捕され、フロリダ州の法務局は今、スミスの変死を解明しようと今やっきになっている。

今回の再調査についてフォート・ローダーデール州弁護士であるマイク・サッツ氏の代理人、ロン・アイショイ氏は、検察官らはすでにロサンジェルス法務局にも調査への協力を要請し、証人や証拠の品についての情報提供を求めていると語る。またカリフォルニア州弁護士のジェリー・ブラウン氏は、保釈金を払って拘束からは逃れている2人の医師について、今月初めにこう語っている。

「アンプルの証拠も残っており、死に至らしめる危険性を承知の上でスターンと共謀して危険な薬物をスミスに処方し続けたとすれば、医師としての社会的義務と責任から著しく逸れた行為と言えます。ここでは殺人罪に時効はありません。故意にそれらを与え続けたと思われるスターンと彼らの有罪が立証されれば、厳しい刑罰に処されることでしょう。」
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)