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【ドラマの女王】NHK?WOWOW連続ドラマW 『空飛ぶタイヤ』

2009年3月25日 8:30

今回の【ドラマの女王】は、初のWOWOW作品、「連続ドラマW」の新作『空飛ぶタイヤ』。3月29日(日)夜10:00スタートの(全5話)の第1回は、なんと無料放送の拡大版。出演者の記者会見と試写会にさっそく行ってみた。仲村トオル、田辺誠一、萩原聖人、水野美紀、そして國村隼という、アラフォー世代大喜びのキャスティングに大興奮。ドラマの見どころをお伝えする。




『空飛ぶタイヤ』という、ちょっとファンタジックなタイトルのこのドラマ。じつはそんな夢のあるストーリーでは無く、ガッチガチな企業モノである。企業モノといっても「地図に載る仕事。」とか、「プロジェクトX」みたいな“ビバ!日本の企業”的なものでは無く、一企業の犯した、とんでもない失態(リコール隠し)により罪のない人々が受けた“とんだとばっちり”の物語である。

実際に某自動車会社でこんな事件が起こった記憶も新しく、業種は違えど肉やウナギやギョーザ、はたまた“料亭のお残し”まで利益を上げる為に企業はいろいろな事をする。それによって「いつ、あんたも“火の粉”が降りかかるか分からないよ!」。といったコワい事実をスリリングなドラマにしてWOWOWが見せてくれるというのだ。これは期待度が高い。

小さな運送会社を経営する赤松(仲村トオル)に事故の連絡が入る。会社のトレーラーのタイヤが外れて母子にぶつかり母親(山口もえ)が死亡した。キチンと整備したのに仕事の怠慢を疑われる車の整備工の門田(柄本佑)。事故は“取れたタイヤ”のせいなのに信用を失い取引先をどんどん失っていく運送会社。学校でいじめられる赤松の子供。同様の事故多数。ものがたり冒頭からとばっちりのオンパレードである。「社員数十人の零細企業」の狂っていく歯車の様子がリアル。しかし、熱く誠意に燃える赤松を演じる仲村トオルが、カッコイイ。

トレーラー会社の巨大組織側に身を置く人々を演じる役者たちの田辺誠一、萩原聖人、ミムラ、袴田吉彦、西岡徳馬、國村隼も皆それぞれしっかりと役にハマっていて、主人公赤松の立ち向かう壁の厚さをよく表わしている。それぞれ個性的で豪華なキャストのおかげで、少々硬い内容のストーリーが分かりやすくグイグイ引き込まれる。

あきらかな部品の不具合を隠し、「うちの製品はぜったい異常がない。」とシラをきるトレーラー会社。もどかしく腹立たしいが、粉飾決算や使い込みなど、世の中至る所で「親元による甘々チェック」により、身内の不始末は許されている。

「このまま泣き寝入りするしかないのか?」そんな八方塞がりな赤松の前に、同トレーラー会社の同様の事故について追っている週刊誌記者の榎本(水野美紀)が現れ、同トレーラー会社の「リコール隠し」(危険性の高い不具合を軽く見積もる事)の事実が暴かれていく。ここで一つ。ドラマ中は、始終パンツスタイルなので『空飛ぶタイヤ』を見ても水野美紀の美しい足は見れません。男性の皆様あしからず。

「WOWOWがNHK化している。」これがドラマを見た感想だ。
アメリカ映画などに多い“企業モラル”を問う題材の日本のドラマは貴重だ。こういった形で企業を鋭く突くストーリーはコマーシャルを間に挟む民法ドラマでは企画さえも通らない場合が多い。

会見冒頭、仲村トオルはこう言った。
「ああ、WOWOWに加入していて良かった。と思わせるドラマにしたい。」
WOWOWに入ってなくても、第1話の無料放送はBSやケーブルテレビが見れるTVなら映るので、見れる人は週末ムダなビデオを借りてくるくらいなら絶対にオススメ。その後にWOWOWに加入したとしてもリピート放送があるから必ず続きが見れる。このさき、『空飛ぶタイヤ』のような骨太のいいドラマは、見る人が選ぶ時代になっていくのだろう。

(編集部:クリスタルたまき)

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