「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」フリークなら誰もが知っているであろう「阿佐ヶ谷姉妹」(オフィスプラム)。最近ではエンタやレッカペにも出演しており、徐々に知名度が上がってきている。
阿佐ヶ谷姉妹は渡辺江里子と木村美穂による女性コンビで、2人の間に血のつながりはない。しかしその風貌には姉妹という言葉がぴったりだ。2人とも黒髪のショートカットに眼鏡をかけており、典型的な痩せ型中年女性である。例えるならば2時間ドラマに登場する話好きな主婦3人組の左側といった雰囲気だ。
芸風の方はなかなかパンチがきいている。細かすぎてで見せる由紀さおり・安田祥子姉妹のモノマネではそろいのドレスに身を包み、見事なハーモニーを披露。さすが木村の音楽科卒という経歴は伊達ではない。レッカペではショートコントに挑戦しており、予想もつかない方向に伸びるベクトルのかけ合いを見せたあと、やはり歌でしめる。このあさって感が絶妙であり、見れば見るほどくせになるのだ。
エド・はるみやいとうあさこの活躍で、アラフォー芸人、おばさん芸人などと呼ばれるくくりができた。しかし阿佐ヶ谷姉妹はこれには相当しないと私は考える。確かに年齢からいえば“アラフォー”であることは間違いないのだが、どうしてもアラフォーという言葉には結婚をせずに仕事を続けているキャリアウーマンというイメージがついてまわる。しかし阿佐ヶ谷姉妹は2人ともいかにもお母さん然としており、おいしいおにぎりと煮崩れた肉じゃがを作りそうな印象である。
お母さん、この愛すべき生き物。日本の家庭において、お母さんはたいていおもしろいものである。お母さんという生き物は理不尽な言動で家を支配し、時に漫画ですらあり得ないようなおっちょこちょいを見せ、家庭ごとに伝説を残していく。それは家族の友人や恋人らに広まり、共有され、さらなる伝説となるのだ。阿佐ヶ谷姉妹はその伝説が具現化された存在のように感じられる。
実年齢が35~6歳であることなど関係ない。阿佐ヶ谷姉妹はお笑い界のお母さんである。この先どんなにブレイクしても変わらずに、3日目のカレーのような味わいを持つ笑いを提供し続けてもらいたい。
(編集部:三浦ヨーコ)
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